[ラスベガス 5日 ロイター] - シャープ6753.Tは5日、フルハイビジョン(フルHD)の4倍の解像度を持つ「4k」対応の液晶テレビの最先端商品を発表した。4kを超える8k並みの高画質で「Beyond 4k(超4k)」と名付け、「アクオス」ブランドの液晶テレビとして、2015年度上半期の早い時期に市場投入を目指す。
米ラスベガスで開幕する世界最大の家電見本市「CES」に出展する。Beyond 4kの液晶パネルの画素(ピクセル)数は3840×2160の4kだが、ピクセルを4分割する技術によって、4kコンテンツでも、7680×4320の「8k」相当の画素数にまで高めることができる。
さらに同社の液晶テレビの高価格帯の商品は、通常の液晶パネルの赤、緑、青の原色構造に、黄色を加えた4原色の「クアトロン」技術を採用。Beyond 4kもクアトロン技術を採用することで、黄色を含めたサブピクセルの数は6600万に達し、標準的な3原色の4kテレビより4200万も画素が多くなる。
シャープの水嶋繁光副社長(技術担当)はCESの開催を前に記者団に対し、Beyond 4kを2015年度上半期の早い時期に販売開始したいとし、手ごろな価格での市場投入を目指すと述べた。
同副社長は、価格は現在市場に出回っている4kテレビより高くなると予想したが、100万円(8366ドル)は超えないとの見通しを示した。現在、シャープの70インチの4kテレビは3000ドル前後で売られている。
*内容を追加します。
安藤律子 取材協力:村井令二
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