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日本郵政が大胆な成長戦略、豪企業買収で国際物流大手目指す

[東京 18日 ロイター] - 来年度後半の上場を目指す日本郵政 IPO.JAPP.T が、海外展開で大きな賭けに出た。同社は18日、豪物流大手・トール TOL.AX を6200億円で買収すると発表。国内中心の事業から、一気にグローバル物流会社への転身を図る。ただ、ゆうちょ銀行では、井沢吉幸社長が辞任するなど、運用資産の見直し作業の前途は多難をうかがわせる。日本郵政グループの打ち出した成長戦略が功を奏するか、内外投資家の関心を集めそうだ。

 2月18日、オーストラリア物流最大手のトール・ホールディングスは、日本郵政による65億豪ドル(51億米ドル)での買収提案を受け入れたと発表した。都内で2012年12月撮影(2015年 ロイター/Toru Hanai)

「グローバル企業への第一歩がようやく始まった。日本に閉じこもって物流企業が成り立つ時代は終わりだ」──。日本郵政の西室泰三社長は、18日の会見で強調した。

パートナーに選んだのは豪州の物流大手トール。成長力の大きいアジア地域に強みを持っている点を評価して、買収を決めた。

日本郵政によると、今回の買収で国際物流企業としてはフェデックス FDX.N に次ぐ世界5位に浮上する。資源価格の下落で資源物流部門の不振が懸念されているが、トールの経営陣とは、この点も含めて協議し、買収を決定したと表明。同部門を「やめたり捨てたりするつもりはない」(西室社長)とした。

トールの買収価格は6200億円に上るが、日本郵政がファイナンシャル・アドバイザー(FA)2社に査定を依頼し、金額面で納得したうえでの買収であることも明らかにした。

西室泰三社長は会見で、トールの買収がうまくいかなければ「経営陣としてそれなりの対応をとる」とし、成果が出ない場合の経営責任のあり方にも言及した。

<ゆうちょ銀は資産運用を高度化>

傘下のゆうちょ銀行では、資産運用の高度化に着手する。郵政グループ内外から人材を募り、ポートフォリオの構成変更を「予断を持たずに行う」(西室社長)。新たな運用チームは数十人規模の陣容を見込む。

ただ、ゆうちょ銀は18日、井沢社長が3月末で辞任すると発表。後任の社長人事も含め、運用チームの陣容がどのようになるのか不透明感が色濃い。

ゆうちょ銀行の運用資産は、昨年12月時点で約205兆円。そのうち国債が53.5%を占める。徐々に国債比率は低下してきているが、なお過半数を占めており、国債に代わる新たな主力の運用先がどこになるのかも、市場の関心を集めそうだ。

和田崇彦 編集:田巻一彦

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