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「バードマン」が作品賞などオスカー4冠、「かぐや姫」受賞ならず

[ロサンゼルス 22日 ロイター] - 第87回米アカデミー賞の授賞式が22日、ロサンゼルスで開催され、ブラックコメディー「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」(日本公開4月10日)が最重要部門の作品賞を含む4部門で栄冠に輝いた。

 2月22日、米アカデミー賞の授賞式が開催され、「バードマン」が4部門で栄冠に輝いた。写真は同作のアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督(2015年 ロイター/Lucy Nicholson)

「バードマン」はマイケル・キートン演じるかつての人気俳優が再起を目指すストーリー。 9部門でノミネートされていた同作品は、監督賞、脚本賞、撮影賞にも輝いた。

監督賞を受賞したアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督(51)は「この素晴らしい栄誉を与えてくれたアカデミーに心から感謝している」とコメント。また、同じくノミネートされた他の監督に称賛の言葉を贈った。

監督賞は2年連続でメキシコ出身者が獲得した。

主演男優賞は映画「博士と彼女のセオリー」(同3月13日)のエディ・レッドメイン(33)が受賞した。

レッドメインにとって初のオスカー獲得となった。同映画は、車いすの天才物理学者ホーキング博士と元妻の愛の軌跡を描いた作品。

オスカー像を手にレッドメインは「自分が幸運な男だということを十分承知している。これ(オスカー)は筋萎縮性側索硬化症(ALS)と闘っている世界中のすべての人のものだ」と述べ、ホーキング博士が患った病気に言及した。

レッドメインは、ほぼ全身がまひしていくホーキング博士の動作だけでなく、ウィットやユーモアも表現するため、役作りに7カ月かけて専念した。

主演女優賞は映画「アリスのままで」(同6月27日)のジュリアン・ムーア(54)が受賞。ムーアは同作で、50歳で若年性アルツハイマーと診断された大学教授を演じた。

受賞スピーチでは「アカデミー賞を受賞すれば寿命が5年延びる可能性があるという記事を読んだ」とし、「夫は私より若いので、本当だとしたらアカデミーに感謝したい」とコメントした。

6才の少年とその家族の物語を同じ主要キャストで12年間にわたり撮り続けた「6才のボクが、大人になるまで。」は6部門にノミネートされていたが、受賞は助演女優賞(パトリシア・アークエット)の1つにとどまった。

助演男優賞は映画「セッション」(同4月17日) のJ・K・シモンズが受賞した。

シモンズは同作品で、天才ミュージシャンを生み出すことに取りつかれた鬼教師を熱演。60歳にして初のオスカー受賞となった。

長編アニメーション賞部門は、ウォルト・ディズニーの「ベイマックス」が選ばれた。同部門にノミネートされていた高畑勲監督の「かぐや姫の物語」は受賞とはならなかった。

短編アニメ賞部門にノミネートされていた堤大介、ロバート・コンドウ両監督の米アニメ「ダム・キーパー」も受賞を逃した。

*内容を追加し、写真を差し替えて再送します。

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