[25日 ロイター] - 独ルフトハンザLHAG.DEの格安航空部門、ジャーマンウィングスの旅客機が24日、フランスアルプスの山岳地帯に墜落し、生徒16人を含む乗客乗員150人全員が死亡した。日本政府によれば、同機には邦人2人が搭乗していたもよう。
同社によると、墜落したのは4U9525便で、バルセロナからドイツのデュッセルドルフに向かっていた。乗客144人、乗員6人が搭乗していた。
フランスのカズヌーブ内相は、機体のブラックボックスレコーダー1個が発見され、直ちに調べると説明した。米国家安全保障会議(NSC)のミーハン報道官は、現時点で「テロ」攻撃を受けた兆候は確認できないとの認識を示した。
事故機はA320型機。フランス国内の大型旅客機事故としては、約15年前にパリ郊外で起きたコンコルド事故以来となった。
ジャーマンウィングスによると、ドイツ人67人が搭乗していたとみられる。スペインのサンタマリア副首相は、乗客45人がスペイン人の可能性があると指摘した。ベルギー人1人も搭乗していた。
日本の外務省によれば、事故機に搭乗していたとみられる日本人2人はともにデュッセルドルフ在住の永田敏さん(60歳代)と佐藤淳一さん(40歳代)。菅義偉官房長官は25日午前の記者会見で、「現在安否確認など情報収集にあたっている」と語った。
犠牲者には、ドイツ北西部にある高校の生徒16人と教員2人も含まれる。生徒らはスペインのバルセロナでの交換プログラムを終え、帰宅の途にあったという。バルセロナのオペラハウス関係者はツイッターで、オペラ歌手2人も犠牲となったと述べている。
<現場は機体散乱、生存者なし>
現場上空をヘリコプターで飛んだ捜査関係者の1人はロイターの取材に、機体が散乱し、損傷を免れた翼や胴体部分は皆無だったと語った。
現場のフランス警察は、生存者はいないと説明。地形が複雑な上、悪天候が予想されるため、遺体収容まで数日間かかると話した。
フランスのバルス首相は議会で、ヘリが事故現場に着陸したが、生存者がいないことが確認されたと説明した。
ジャーマンウィングスによると、事故機は巡航高度に到達して1分後に降下を開始、8分間にわたって高度を下げ続けた。
同社幹部は記者会見で、ルフトハンザが前日23日、事故機の通常保守点検を行ったことを明らかにした。
フランス民間航空総局(DGAC)報道官は、事故機から遭難信号の発信は無かったと説明した。
墜落現場は、スキーやハイキングなどで知られるアルプス地方で、救助隊の接近は容易でない。運輸関係の閣僚は地元メディアに、一帯は雪で覆われており、車両の進入はできないが、ヘリコプターの上空飛行は可能と話した。
ただ、地元気象機関の関係者は、現場は次第に雲に覆われ、嵐や降雪なども予想され、ヘリコプターでの捜索活動の妨げとなる可能性を指摘した。
現場はニース北方約100キロ。イタリア国境にも近い。フランスとドイツの事故調査官が現場に向かっている。
航空機製造元の欧州エアバスAIR.PAによると、墜落機は就航後24年経過、ルフトハンザに1991年納入していた。
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