[ワシントン 11日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が、米国のデフォルト(債務不履行)に備え、返済繰り延べや投資家への資金貸し出しなどの緊急対応策を設けていることが、ロイターの入手した書簡で明らかになった。
2014年6月付の同書簡は、共和党のジェブ・ヘンサーリング下院議員がルー財務長官に宛てたもので、そうした対策をまとめたFRBの文書を同議員のスタッフが閲覧したとしている。
文書には、財務省が米国債投資家への支払いを遅らた場合に市場の混乱を最小限にとどめるため、ニューヨーク連銀がまとめた計画が記されているという。
同文書によると、財務省は履行する債務を選択することができ、債券投資家への返済を優先することが可能となる。
ニューヨーク連銀はコメントを控えた。
米国は2011年と13年に連邦債務の上限引き上げ問題をめぐる政治的な対立からデフォルトの危機に直面した。現在の債務上限は18兆1000億ドル。
議会調査当局の試算によると、議会とホワイトハウスが債務上限引き上げで合意しなければ、政府は10月までに債務返済が困難な状況に陥る可能性がある。
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