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アングル:年内利上げは既定路線、米経済「十分耐えられる」

[ニューヨーク 21日 ロイター] - ロイターが米連邦準備理事会(FRB)の現職当局者や元高官らに行ったインタビューで、FRBが依然、年内の利上げ開始を想定していることが分かった。景気は最近弱含んでいるが、雇用と物価は目標に近づいており、経済は利上げに耐えられるとの認識が強まっている。

イエレンFRB議長は22日、米経済の先行きをテーマに講演するが、第1・四半期の成長鈍化など、このところ目立つ経済の弱さについて言及するとみられる。ただ同時に、失速は一時的との見方をあらためて示すほか、雇用の伸びが続いていることを強調する見通しだ。

ロイターのインタビューでは、9月までに小幅な利上げを開始しても、米経済はそれに十分に耐えられる状態にあるとの声が聞かれた。

ボストン地区連銀のシニアポリシーアドバイザー、ジェフリー・フューラー氏は「雇用、インフレ面に大きな問題はない」と指摘した。

ブラインダー元FRB副議長(プリンストン大教授)は「FRBが9月か12月に25ベーシスポイント(bp)利上げしても驚かない。その後は当面、効果を見極めるため政策を据え置く」と述べた。

FRBは2008年以降、事実上のゼロ金利政策を継続しており、これまでに3兆5000億ドル相当の債券買い入れを実施した。

一時は10%に上昇した失業率も今ではほぼ半分になり、完全雇用の失業率に近い水準で推移。非農業部門雇用者数の月間増加幅は、今年に入って平均で19万4000人となっている。さらに21日に発表された新規失業保険申請件数も労働市場の改善を裏づける内容だった。

インフレ率は目標を下回っているが、原油価格は安値から持ち直しているほか、ドルも3月のピークからは下落しており、物価を支援する見通し。

<経済指標、利上げできないほど悪くない>

イエレンFRB議長は、インフレ率が目標の2%に近づくという「合理的な確信」を得たいと述べているが、それを利上げの条件にはしていない。FRBが好むインフレ指標は現在、1.3%となっている。

今週発表された4月連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨によると、大半の政策当局者が原油価格の回復などを理由に、インフレ率が中期的に目標に向かって上昇すると予想していることが分かった。

クリーブランド地区連銀の元チーフポリシーオフィサーで、現在はケース・ウエスタン・リザーブ大ウェザーヘッド経営大学院に所属するマーク・スニダーマン氏は「FRBが求めているのはインフレ率が徐々に上昇するという感触」と指摘。「重要なことにインフレ率は低下しておらず、もう1%に低下することを心配する状態ではない」と述べた。

政策当局者はまた、賃金が持続的に上昇するよう、雇用の増加が続くことを重視している。非農業部門雇用者数の月間の増加幅は、過去12カ月の平均が24万9000人。この雇用の増加ペースは、1980年代以降4回の利上げサイクルの目前の水準に匹敵する。

リッチモンド地区連銀のブローダス元総裁は「FRBが年内に行動する可能性は極めて高いと、私は考えている」と話す。「一連の経済データはこの見通しを覆すほどの内容ではない」との見方を示した。

Jonathan Spicer記者 翻訳:吉川彩 編集:橋本俊樹

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