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ソニー、設備増強でセンサー1000億円増へ アップル向けなど拡大

[東京 9日 ロイター] - ソニー6758.Tの鈴木智行副社長は9日、ロイターの取材に対し、2016年3月期のCMOSイメージセンサーの売上高について、スマートフォン(スマホ)向けの好調な需要を背景に、1000億円の増加を目指す方針を示した。

 6月9日、ソニーの鈴木智行副社長(写真)はロイターの取材に対し、2016年3月期のCMOSイメージセンサーの売上高について、スマートフォン(スマホ)向けの好調な需要を背景に、1000億円の増加を目指す方針を示した(2015年 ロイター/Thomas Peter)

米アップルAAPL.Oの新型iPhoneへの供給を継続するほか、昨年買収した山形工場(鶴岡市)をはじめ生産拠点の能力増強が進み、中国勢など各国スマホメーカーへの出荷も拡大する見込み。

2015年3月期のイメージセンサーの売上高は前年比40%増の4500億円だった。例年、年末商戦後に出荷が落ち込む1―3月期も需要が強く、期中計画の4100億円を上回って着地した。今期は、ここからさらに1000億円を上積みし、前年比で22%増の5500億円を目指す。中期経営計画の3カ年で、17年度はイメージセンサーの売り上げ規模を6000―7000億円に拡大させる。

<山形の立ち上がり順調>

鈴木副社長は、スマホ向けセンサーについて「足元で需要が非常に強くて設備に余裕がない」と語った。生産拠点の長崎工場(諫早市)と熊本工場(菊池郡)については「今は能力ぎりぎりで、災害やトラブルに備えて本来は持っているべき在庫もないくらい需要がすごい」と述べた。

昨年7月には長崎工場と熊本工場に総額360億円の増産投資を決定した。鈴木副社長によると、これによって今年7月から両工場の生産能力が引き上げられるため、いつくかの需要に応じられるという。

さらに、山形工場では今年4月からセンサーの量産を開始した。生産能力は月産2万枚程度(300ミリウエハー換算)で、現在、搬入した設備の立ち上げを順次進めており、今期末までにはフル稼働に達する見通し。鈴木副社長は「長崎工場から技術者を派遣しており、立ち上げは順調に進んでいる」と語った。

長崎、熊本、山形の3拠点は、今年2月と4月にも能力増強で計1500億円の投資を決定。鈴木副社長は「これで16年度の生産増につながる」と述べ、来期以降も出荷を伸ばしていく意向を示した。

<アップル以外にもバランス>

ソニーは、2009年に世界で初めて革新技術の「裏面照射型」と呼ばれるCMOSイメージセンサーを商品化して以来、アップルのiPhoneに供給している。関係者によれば、昨年秋発売のiPhone6には、メーンの背面カメラだけでなく、自分撮り用のフロントカメラにもソニー製のセンサーが採用された。また、今年の次期アイフォーンにも裏・表のカメラに同社製センサーの供給を見込む。

最上位スマホ「ギャラクシー」にソニー製センサーを使ってきた韓国サムスン電子005930.KSは、前モデル「S5」で自社製センサーを採用したが、最新モデルの「S6」ではソニー製に戻した。また、小米科技、華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]、OPPOなど中国メーカーも上位モデルでソニー製のセンサーを採用している。

鈴木副社長は「中国の大手スマホメーカーがわれわれのセンサーの採用を増やす分を見越してキャパの増設を図っている」と述べた。その上で「顧客は米国、韓国、中国のそれぞれにバランスよく入っておく」とし、スマホメーカー間の競争の浮き沈みに左右されず、安定的に売り上げを伸ばしていく構えを示した。

*内容を追加し、写真を差し替えます。

村井令二 安藤律子 編集:山川薫

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