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コラム

コラム:習主席、米大統領選は「高みの見物」か

[香港 30日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 米国の選挙は中国も注目しているが、11月3日の米大統領選挙の結果は北京(中国政府)にとってあまり重要でないかもしれない。トランプ米大統領の強硬措置で、中国側の実質的なダメージはほとんどなかった。トランプ氏でも対抗馬のバイデン前副大統領でも関係緊張を和らげることはなさそうだ。新型コロナウイルス対応でつまづいている米国の方がリスクにさらされている。

 米国の選挙は中国も注目しているが、11月3日の米大統領選挙の結果は北京(中国政府)にとってあまり重要でないかもしれない。写真は9月にオハイオ州クリーブランドで行われた、トランプ大統領(左)とバイデン前副大統領による討論会の様子(2020年 ロイター/Brian Snyder)

トランプ氏は2017年に大統領に就任すると中国弱体化に動き、それが同氏の政策の屋台骨となった。貿易戦争で、米国との商取引の一部が落ち込んだが、それ以外の分野が埋め合わせに貢献した。欧州やアジア向けの輸出が急増しており、トランプ氏による処罰は揺らいでいるようにみえる。短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を禁止する同氏の試みには司法の待ったがかかった。電気自動車(EV)大手テスラTSLA.Oの直近の上海工場への投資に代表されるように、米企業の多くは今も中国から撤退することに明らかに消極的だ。

一方、習近平国家主席率いる中国は、コロナ禍からはるかに強く立ち直った。国民の多くは、より厳格な感染対策など、体制的な強さの表れと考えている。今や大半の地域でコロナは封じ込められており、7-9月の成長率は前年比4.9%に加速した。29日の国内総生産(GDP)統計によると米国も回復したようだが、本格的な冬を前に感染者が再び急増し、各都市がロックダウンの脅威に直面している。

来週の選挙でトランプ氏が再選を果たせば、米国の中国への圧力は続くだろう。一方、バイデン氏なら、中国の弱体化で協調できる同盟国との関係を修復する可能性がある。先週の大統領候補討論会では、引き続き中国に批判の矛先が向かい、トランプ氏、バイデン氏のどちらが大統領になっても、対中国強硬路線は続くと思わせた。ワシントン(米政府)には、米国で上場する中国企業を上場廃止にさせることもできる法律の施行など、切るカードはまだある。

それでも、北京は断固とした態度で臨む覚悟のようだ。最近、朝鮮戦争参戦70年の記念式典で演説した習主席は、中国国民を軽んじれば代償を払うことになると警告した。中国経済は依然、米国などの外国に依存しているが、比較的強い状態を維持すれば、とりあえず心配事はあまりない。

●背景となるニュース

*第3四半期の中国GDP、前年比+4.9%に伸び加速 消費持ち直し

*IMF、今年は世界で中国が唯一プラス成長を達成すると予想。

*第3四半期の米GDP33.1%増、コロナ禍反動 影響継続へ

*10月24日までの1週間の米新規失業保険申請件数(季節調整済み)は75万1000件。

(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

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