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キリンがヤッホー社に33.4%出資、クラフトビール事業を推進

 9月24日、キリンビール(東京都中野区)は、星野リゾートの100%子会社であるヤッホーブルーイング(長野県軽井沢町)と資本業務提携すると発表した。2009年8月撮影(2014年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 24日 ロイター] - キリンビール(東京都中野区)は24日、星野リゾートの100%子会社であるヤッホーブルーイング(長野県軽井沢町)と資本業務提携すると発表した。キリンは提携によって、本格的にスタートしたクラフトビール事業を一層推進する。

ヤッホー社は、「よなよなエール」などを持つクラフトビールのリーディングカンパニー。キリンビールは、星野リゾートが保有する株式の一部を譲り受けるとともに、新株も引き受け、最終的には33.4%の株式を保有する第2位株主となる。出資金額は十数億円。ヤッホー社はキリンビールの持ち分法適用会社となる。

年率数十%で伸びているヤッホー社にとって、製造設備は限界で喫緊の課題となっていた。今回の提携により、ヤッホー社は、キリンビールに一部製造を委託する。ヤッホー社の井手直行社長によると、年間1000―2000キロリットルを委託し「年々それが増えていくことになる」という。また、原材料の共同調達や物流の活用も進める。一方、キリンは、イベントやネットを通じたファンづくりやマーケティングのノウハウを得たい考え。

ヤッホー社の井手社長は、大手ビール各社に提携の話を持ちかけたことを明らかにした。その際、キリンとは今後の市場の発展について考え方が一致したという。

キリンは、消費者に新たな価値を提供し、ビール市場をもう一度魅力的なものにしたいとして、クラフトビールに取り組んでいる。

キリンビールの磯崎功典社長は「日本のビール市場は価格軸で進化したが、味覚はピルスナーに限られている。味覚という横軸の幅を広げなければ、ビール離れは止められない」と話す。キリンはクラフトビール事業に本格的に取り組むため、あらたなクラフトビールブランド「SPRING VALLY BREWERY」を立ち上げている。

磯崎社長は、クラフトビール市場は、500万キロリットル強あるビール系市場の2―4%程度に拡大する余地があると指摘。金額ベースでは400―500億円市場となり、「そのうちの半分をキリングループで取れれば、200億円となる。収益性も高い」とし、停滞するビール事業の起爆剤としたい考え。

クラフトビール市場は日本や米国で伸びており、収益性も高い。少子高齢化でビール系(ビール・発泡酒・新ジャンル)市場が縮小する中、新たな成長機会にもつながるとみている。磯崎社長は「他のクラフトビールメーカーから話があれば、クラフトビール市場にどう貢献できるかという観点で考えていきたい」と述べ、さらなる拡大に意欲を示している。

清水律子 編集:田中志保

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