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安保関連法案が衆院を通過、今国会で成立の公算 

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[東京 16日 ロイター] - 安全保障関連法案が16日、衆議院本会議で可決され、9月下旬の国会会期末までに成立する公算が大きくなった。憲法上許されないとされてきた集団的自衛権の行使が可能になるほか、自衛隊による他国軍への後方支援が拡大する。国民の間で慎重論が根強いままの衆院通過で、政権支持率は一段の低下が予想される。

安倍晋三首相は可決後に記者団の取材に応じ、「日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増している。この認識の中で日本国民の命を守り、戦争を未然に防ぐために絶対に必要な法案だ」と語った。

採決は民主、維新、社民、共産の各党が退席して行われた。論戦は参議院に移るが、60日以内に採決されなければ、衆院で再可決して成立させることができるいわゆる「60日ルール」が適用可能となる。

テンプル大学日本校のジェフリー・キングストン教授(アジア研究)は、「非常に尊大で傲慢」と指摘。「いずれツケが回ってくる。安倍首相はもはやテフロン(傷がつかない)宰相ではない」と話す。

日本の報道各社の世論調査によると、法案に対する国民の支持は広がっておらず、安倍首相自身も15日の特別委員会で「残念ながら、まだ国民の理解は進んでいる状況ではない」と認めた。憲法学者と内閣法制局長経験者の多くは、法案の違憲性を指摘する。民主党をはじめ野党は、参院の審議で対決姿勢を強める構え。

安保関連法案は、自衛隊法など既存法の改正10本を1つにまとめた「平和安全法制整備法案」と、新たに立法する「国際平和支援法案」の2本。衆院の審議は集団的自衛権の行使に焦点が当たったが、他国軍に対する後方支援の拡大や、PKO(国連平和維持活動)の任務拡大、邦人救出など多岐にわたる。

岩田清文陸上幕僚長は16日午後の定例会見で、「国会を通過したならば、与えられた役割をしっかり果たすべく、最大限努力をするのが我々の役割だと思っている」と述べた。

*内容を追加します。

久保信博、梅川崇 取材協力:リンダ・シーグ 編集:田中志保

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