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イタリア短期債入札で利回り急低下、翌日の入札には依然警戒も

[ローマ/ミラノ 28日 ロイター] イタリア財務省が28日実施した期間6カ月と2年の国債入札では、落札利回りがそれぞれ前回入札から大幅に低下した。モンティ首相が示した緊縮財政策に加え、欧州中央銀行(ECB)による低金利での長期流動性供給が奏功した。

 12月28日、イタリア財務省が実施した期間6カ月と2年の国債入札では、落札利回りがそれぞれ前回入札から大幅に低下した。写真は11月8日、ローマで(2011年 ロイター)

ただ、29日には10年債と3年債を含む最大85億ユーロ(111億ドル)の国債入札が控えており、アナリストの間では市場の緊張が再び高まる可能性は多いにあるとの警戒感も出ている。

期間6カ月の債券の入札では、平均落札利回りが3.25%と、11月の前回入札でつけたユーロ導入後の最高水準となる6.50%の半分の水準に低下した。応札倍率は1.691倍と、前回の約1.5倍を上回った。調達額は90億ユーロ。

期間2年のゼロクーポン債入札では、平均落札利回りが4.85%と、11月の前回入札の7.8%から大幅に低下した。応札倍率は2.236倍。政府は17億3300万ユーロを調達した。

財務省はこの入札で15億―25億ユーロの調達を目指すとし、ゼロクーポン債入札としては初めて調達目標レンジを公表した。

イタリアの政府短期証券トレーダーは「政府が提示した緊縮財政策が議会で信任され、ECBが銀行に対する支援を行うなど、1カ月前と比べて状況は大きく変化した」と述べた。ただ「これにより、この先の国債入札に問題が出ないということにはならない。市場は簡単に動揺する可能性がある」と慎重な見方も示した。

今回の入札は、ECBが21日に実施した期間3年の流動性供給オペを通して総額4891億9100万ユーロを供給してから初めてのイタリア国債入札となる。

ただ、ECBが供給した低金利の資金がどの程度、イタリアやスペインの国債の買い入れに向けられるかは不明だ。

イタリア10年債利回りは今週に入り一時、危険水域とされる7%を再び上回り、独連邦債10年物との利回り格差は500ベーシスポイント(bp)を超えた。ただ、この日の取引では、イタリア10年債利回りは6.8%に低下、独連邦債との利回り格差は489bpに縮小している。

クレディ・アグリコルのストラテジスト、ピーター・チャットウエル氏は、この日の入札について、翌日の3年債入札に向けては良い兆候となったと評価しながらも、海外からの需要を推し量る上でより重要な目安となる10年債入札については確実なことは言えないとし、「政府短期証券に対する需要は堅調だったが、これがより期間の長い債券まで拡大するかについては、今のところはわからない」と述べた。

イタリアでは来年4月までに910億ユーロを超える国債が償還を迎える。短期債には国内投資家の需要が見込まれるものの、長期債の発行はより困難になるとみられ、イタリア政府は来年早々に試練に直面する。

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