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米雇用統計:識者はこうみる

[ワシントン/ニューヨーク 9日 ロイター] 米労働省が9日発表した2月の雇用統計によると、 非農業部門雇用者数は前月から22万7000人増加し、予想の21万人を上回った。失 業率も3年ぶり低水準にとどまり、米景気回復の裾野が広がっていることが裏付けられたことで、米連邦準備理事会(FRB)による追加緩和策の必要性が後退した。

識者の見方は以下の通り。

●米FRBがQE3実施する可能性依然ある

<ウェルズ・ファーゴ・アドバイザーズのシニア・エクイティ・ストラテジスト、スコット・ウレン氏>

労働市場が緩やかに改善するとの見方に沿った内容だ。年末時点の失業率は8.0%と予想しており、達成する可能性は依然としてある。

(時間当たり)賃金に変化がみられず、実質賃金は減少している。これは、労働市場の改善が緩やかであることを裏付けている。やや時間はかかるとみられる。

連邦準備理事会(FRB)がQE3(量的緩和第3弾)を実施する可能性はまだあると考えている。大幅な在庫増がみられた第4・四半期に続く第1・四半期の国内総生産(GDP)は良くないだろう。失業率が8.0%を超えて高止まりすれば、FRBは何もしないわけにはいかない。

●1年前よりは改善、春の失速懸念残る

<T.ロウ・プライスの首席エコノミスト、アラン・レベンソン氏>

予想より強い内容と受け止められている。過去半年の雇用創出ペースは1年前に比べて、より一定しており高水準となっている。

おそらく新たなトレンドが始まったのかもしれないが、昨年も年初めは好調な滑り出しとなっており、同じような光景を目にしている。だが2010年から2011年への変わり目にかけて底堅かった雇用改善ペースは春に大きく失速した。

すべて順調との見方には確信が持てない。ただ他の雇用市場に関するデータも1年前より堅調で、平均週間労働時間も1年前の水準を上回っている。これは残業で対応できる余地が乏しいことを示しており、雇用拡大が必要だ。雇用創出ペースは加速しており、その水準を維持するとの見方に傾きたいのは理解できる。

だが昨年春に大きく失速した事実に留意すれば、1年前よりは経済状況は改善しているというのが私の結論だ。

●米FRB超緩和策の予想より早期の解消が議論に

<コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジの首席市場アナリスト、オマー・エシナー氏>

ほぼ全般的に底堅い結果となったようだ。非農業部門雇用者数の増加数は市場予想を上回った。一部では増加数が20万人を下回る可能性もあるとささやかれていたため、単に市場予想を上回ったこと以上に望ましい結果となった。

これにより、米連邦準備理事会(FRB)が超緩和的な政策スタンスを予想よりも早い時期に解消し始めるとの議論が今後出てくると思われる。

こうしたトレンドが継続すれば、良好な経済ニュースはFRBの政策見通しという形で現れてくるだろう。こうした動きはドルの支援要因となるとみている。

●FRBのQE3実施は後ずれした公算

<バイニング・スパークスの首席経済ストラテジスト、クレイグ・ディスミューク氏>

健全な数字だ。労働市場が段階的に改善していることが確認された。前回発表からの上方修正も好ましい。全般的にポジティブだ。

労働参加率が0.2%上昇した。単月の伸びとしては過去2年間で最大で、これも前向きな兆しといえる。労働市場には依然として根本的な弱さがあるが、安定した改善をみせている。

過去3カ月の雇用統計の内容を合わせると、連邦準備理事会(FRB)によるQE3(量的緩和第3弾)実施時期は後ずれした公算が大きい。

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