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大飯原発再稼働の必要性、首相は国民に訴えを=福井県知事

6月4日、福井県の西川一誠知事は、関西電力大飯原子力発電所3、4号機(同県おおい町)の再稼働問題について細野豪志原発担当相らと会談した。写真は大飯原発で1月撮影(2012年 ロイター/Issei Kato)

[福井 4日 ロイター] 福井県の西川一誠知事は4日夕、関西電力9503.T大飯原子力発電所3、4号機(同県おおい町)の再稼働問題について細野豪志原発担当相らと会談した。

席上、西川知事は「政府部内からいろいろな見解、矛盾した主張が出て県民にとって迷惑」と指摘した上で、「再稼働の必要性について首相は国民に訴えていただいて、様々な疑問に答えていただくことが国民の安心と支持につながる」と強調した。

西川知事は政府側に対し「夏場だけの稼動とか大飯原発に限定した稼動に限定した一部の言い方があるが、政府がそうした考え方ではないと示して頂きたい」と要望した。会談後、同知事は記者団の取材に応じ、野田佳彦首相の再稼働問題に関する意見表明について「どういう方法かは(検討余地は)あるかもしれないが、国民に目を向けて責任と覚悟をもって様々な問題に意見表明してほしい」と述べ、この問題で首相が記者会見をするべきとの考えを示唆した。再稼働に向けた最終判断のボールが政府側と福井県側のどちらにあるのかとの質問に知事は「国にある」と明言した。

4月に枝野幸男経産相が福井県を訪問し大飯原発の再稼働に理解を求めた際に、西川知事は「消費地に理解を得るよう政府は努力を」と注文。ただ、滋賀県や京都府、大阪府・市など近隣自治体が再稼働に強い異議を唱え、福井県と近畿の自治体との対立が強まった。

先月30日に鳥取県で開催された関西広域連合の会合で、細野担当相らが再稼働に向けた説明を行い、同連合はその日、大飯3、4号の再稼働について「政府には、限定的なものとして適切な判断を求める」との声明を出したが、同声明が大飯原発限定の容認なのか、夏場だけの期間限定なのかといった解釈をめぐる混乱が生じた。

西川知事の確認に対し、同行した斎藤勁官房副長官は「大飯3、4号機はこの夏場をしのぐだけの限定した稼動だと考えていない。関西広域連合にもしっかり説明したし、この考えに揺るぎはない」と答えた。また西川氏は、原子力の新しい規制機関の早期発足に向けた政府の努力や、使用済み核燃料の中間貯蔵に関して消費地を巻き込んだ検討を政府が先頭に立って進めるよう細野担当相らに要望した。

細野担当相は「新規制組織は5月29日、(国会で)審議入りした。政府案と自公案は考え方で異なる点もあるが、規制組織を一元化し規制を強化していくことを共有している。柔軟に対応することで新たな規制機関を一日も早く発足させたい」と説明。使用済み燃料の中間貯蔵については同相は「消費地に皆さんにも使用済み燃料の貯蔵の問題をお考えいただく必要がある」と語り、西川知事の要望に理解を示した。このほか、大飯原発の再稼働に向けて政府が準備する「特別な監視体制」について、西川知事は福井県の専門職員の派遣を求める意向を表明し、細野氏も「福井県の皆様にも入っていただきたい」と応じた。

さらに西川知事は、再稼働に向けたストレステスト(耐性評価)で原子力安全・保安院の審査が終了した原発についても「新規制庁の設置を待つことなく、原子力安全委員会が責任をもって審査する立場にある」と畳みかけた。大飯3、4号の同テスト1次評価の確認を最後に安全委によるストレステストの確認審査がストップしていることについて、全国最多13基の商業炉を抱える福井県として不満を示したものだ。この点について細野担当相は、「原子力安全委は国家行政組織法上の独立機関。(安全委の)独立性については十分に尊重していく必要があることを知事はご理解を」と語り、政府だけでは他の原発の再稼働を推進するうえで限界があるとの認識を示した。

(ロイターニュース 浜田健太郎)

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