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IMFが世界成長率予想を下方修正、ユーロ圏危機に警鐘

[ワシントン 16日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)は16日、最新の世界経済見通し(WEO)を公表し、2013年の世界経済の成長率予想を前回予想の4.1%から3.9%に引き下げた。その上で、欧州当局者が抜本的な債務危機対策を早急に打ち出せなければ、さらなる下方修正もあり得ると警告した。

7月16日、国際通貨基金(IMF)は、最新の世界経済見通しを公表し、2013年の世界経済の成長率予想を前回4月時点のプラス4.1%からプラス3.9%に引き下げた。写真はアテネの中心部で食べ物を探す男性。6月撮影(2012年 ロイター/Pascal Rossignol/Files)

2012年についてはプラス3.5%で据え置いた。

また、中国の成長率見通しについては2012年は8.0%、2013年は8.5%とし、前回の8.2%と8.8%からそれぞれ下方修正。インドなど他の新興国の成長率見通しも引き下げた。

日本の成長率見通しは2012年は2.4%と、前回から0.4%ポイント上方修正、2013年は1.5%と0.2%下方修正した。

IMFは「世界経済の見通しに対する下方リスクは増大し続けている」とし、「政策措置が遅れるか不十分であるためにユーロ圏の危機が一段と深刻化することが、引き続き最も差し迫ったリスクとなっている」との認識を示した。

先進国の成長率は2012年は1.4%、2013年は1.9%にとどまると予想。新興国の成長率予想は2012年は5.6%、2013年は5.9%とし、いずれも前回から0.1%ポイント下方修正した。

ユーロ圏の成長率予想は2012年はマイナス0.3%と従来予想を据え置いたものの、2013年はプラス0.7%に下方修正。スペイン経済については、両年ともにマイナス成長になるとの予想を示した。

また英国の成長率見通しについても、2012年はプラス0.8%からプラス0.2%に、2013年はプラス2.0%からプラス1.4%にそれぞれ大きく下方修正した。

IMFは、6月の欧州首脳会議で合意した債務危機対策は「正しい方向に向けた第一歩」と評価したものの、欧州統一の銀行預金保証制度や破たん銀の清算制度を含む、一段の財政・銀行統合を求めた。

「ユーロ圏の危機を解決することが最優先事項となっている」とし、欧州中央銀行(ECB)に対し、銀行に「十分に緩やかな条件」の下で潤沢な流動性を供給し、金融政策をさらに緩和するよう促した。

ただ、欧州の問題のみが見通しに対するリスクとなっているわけではないと強調した。

米国の成長率見通しは2012年は2.0%、2013年は2.3%と、それぞれ0.1%ポイント下方修正。年明けに減税失効と歳出の自動削減開始が重なる「財政の崖」に関する政治的な論争をめぐる懸念が台頭していると指摘した。

米国ではまた、年内に連邦債務が再び法定上限に達すると見込まれている。

金融市場は米政府と議会がこれらの財政問題に対し措置を講じると信じているが、こうした見方が後退すれば、「市場は非常に厳しく反応する恐れがある」としている。

これまで世界経済のけん引役だった新興国については、欧州問題が足かせになっていると指摘。世界的な経済成長が鈍化し、高リスク資産への投資が手控えられるなか、新興国は「例を見ない先行き不透明性」に直面しているとし、「新興国の政策担当者は、貿易の停滞、および資本の流れの不安定性に対処する用意をしておく必要がある」との認識を示した。

ただ新興国の多くは成長支援へとすでに舵を切っており、先進国が新興国にもたらす経済的な悪影響が今後増大することは想定していないと分析している。

IMF首席エコノミスト、オリビエ・ブランシャール氏は、あくまでケースバイケースとしながらも「(新興国は)全般的に需要を拡大し、かなり速いペースで成長できると予想している」と述べた。

インドの成長率見通しも引き下げ、2012年は6.9%から6.1%に、2013年は7.3%から6.5%にそれぞれ下方修正した。

ただ、中東・北アフリカの2012年の成長率は5.5%になると予想。主要産油国の原油生産拡大とリビア経済の復活が押し上げるとしている。ただ、2013年の予想は3.7%に据え置いた。

サハラ以南のアフリカは、2012年が5.4%、2013年が5.3%。同地域が国際的な金融情勢から受ける影響は比較的小さいとしている。

*内容を追加して再送します。

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