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ECB理事会後のドラギ総裁の発言要旨

[フランクフルト 2日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)は2日、主要政策金利であるリファイナンス金利を0.75%に据え置いた。 下限金利の中銀預金金利もゼロに、上限金利の限界貸出金利も1.50%にそれぞれ据え置いた。

8月2日、欧州中央銀行(ECB)は主要政策金利であるリファイナンス金利を0.75%に据え置いた。写真はフランクフルトで記者会見に臨むドラギ総裁。6月撮影(2012年 ロイター/Alex Domanski)

理事会後に開かれた記者会見でのドラギECB総裁の発言要旨は以下の通り。

<ECBは追加の非標準的措置を検討>

ECB理事会は中期的な物価安定維持の責務の範囲内で、また金融政策決定の独立性に基づき、目標達成のために適切な規模の公開市場操作を実施する可能性がある。さらに、金融政策の波及を改善するために何が必要かを踏まえて、追加の非標準的措置の実施について検討する。

今後数週間で、そのような政策措置に関する適切な手順を策定する。

<メンバー1人が新たな取り組みに反対>

(この日討議された債券買い入れや他の非標準的措置の)枠組みは、ECB理事会のメンバー1人を除く全員によって支持された。

<独連銀とバイトマン独連銀総裁による国債買い入れ反対について>

ユーロを安定した通貨として維持していくために必要なあらゆる措置を講じていくとの決定は全会一致によるものだ。バイトマン独連銀総裁と独連銀が国債買い入れプログラムに疑念を抱いているのは周知の事実だ。われわれにはガイダンスがあり、金融政策・リスク・市場委員会はこのガイダンスにのっとり、最終決定を下す。採決が行われる。この日の討議についての公正な説明と考える。

<利下げを討議>

利下げの可能性について討議したが、今はその時でないと全会一致で決定した。

<債券買い入れは短期債中心に>

(新たな債券買い入れプログラムは)前回のプログラムと異なり、明確な条件が付随する。買い入れの対象となる国や買い入れ規模に関し、完全な透明化を図るほか、イールドカーブの短期ゾーンが中心となる。

買い入れられた債券が不胎化されるかどうかについて述べることは時期尚早だ。われわれは責務の範囲内で行動する。

主な理由は、それが正に伝統的な金融政策手段の1つだからだ。国債の償還期間が短いほど、流動性供給オペに沿ったものとなる。

ECBは、長期資金供給オペ(LTRO)で期間を3年間に延長したが、通常のオペは6カ月、9カ月、1年間といった期間になっている。われわれは買い入れを伝統的な金融政策として限定したいと考えている。

<債券買い入れの不胎化>

ECBが不胎化するかしないか、予想するべきではない。こうしたことに言及することは時期尚早だ。

関係各委員会は、われわれに対し、何が許容できるか報告しなくてはならない。ECBは、中期的に物価安定を維持するとの責務の範囲内で行動することを確証する。

<深刻化する危機>

この日の協議につながった特定の事例があったわけではない。危機が深刻化しているとの認識、ユーロ圏金融市場の分裂化による帰結が悪化しているとの認識があっただけだ。

ただ1点、一部ユーロ加盟国における短期金利の突然の上昇が挙げられる。これは、市場に精通している人なら通常は危険な兆候とみなすものだ。

ただ、状況を一段と悪化させる可能性のある市場分裂化の他の様相も見られるため、この点だけを指摘することは避けたい。

<政府、債券市場でのESM・EFSF活用の用意整える必要>

金融市場の異例な状況や金融安定へのリスクが存在する場合に、欧州安定メカニズム(ESM)や欧州金融安定ファシリティー(EFSF)を債券市場で活用する用意を各国政府は整える必要がある。

実施には時間がかかり、金融市場は成功することが明確になってからでないと適応できないからだ。

またESM・EFSFの活用する場合は既存の指針に沿い、厳格かつ効果的な条件が伴う。

<EFSF支援めぐる決定は各国次第>

特定の国の状況については討議しなかった。スペインは他の国と同様、財政再建などにおいて大きく進展した。EFSFの支援を必要とするか、支援を望むかは当事国の判断に委ねられる。

<ESMに銀行免許を付与する可能性>

現在のESMの枠組みでは適切なカウンターパーティーとみなすことはできない。ECBが5カ月前に示した法的見解では、ESMはカウンターパーティーとして適切ではないとしている。

<政策の他の選択肢に関する質問に対して>

これまでに実施してきた複数のLTROには、担保の枠組みをめぐる議論がある。幾つもの選択肢があり、今後調査や検討を重ね、恐らく正式な決定が必要になれば活用していくことになる。

<ユーロは不可逆的>

ユーロは不可逆的だ。

不可逆的というのは「リラ」や「ドラクマ」に戻ることはないという意味だ。ユーロの下落に賭けるのは無意味だ。

(ユーロ防衛のためあらゆる措置を講じるとの先の発言をめぐる質問に対し)過去の理事会で討議されなかった内容は一語も含まれていない。

<各国は競争力強化が必要>

競争力を改善させるために(各国政府は)断固とした緊急の政策をさらに講じる必要がある。

<ユーロ圏経済、緩やかな回復にとどまる>

ユーロ圏経済は極めて緩やかな回復にとどまると予想する。

<インフレ率は低下へ>

1カ月前に述べたように、インフレ率は一段と低下し、2013年に再び2%を下回るだろう。この状況と一致し、マネー拡大の基調的ペースは引き続き抑制されている。

ユーロ圏のインフレ期待は引き続きしっかりと抑制されていると同時に、域内の経済成長は依然ぜい弱となっている。

*内容を追加して再送します。

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