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米FOMCがQE3決定、雇用改善まで資産購入継続表明し時間軸も延長

[ワシントン 13日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)は13日の連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、量的緩和第3弾(QE3)の実施を発表した。住宅ローン担保証券(MBS)を月額400億ドル買い入れ、インフレが抑制されている限り、労働市場の見通しが大幅に改善するまで資産買い入れを継続する方針。

9月13日、米連邦準備理事会(FRB)は発表した連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、量的緩和第3弾(QE3)の実施を発表した。写真はワシントンのFRBで6月撮影(2012年 ロイター/Yuri Gripas)

資産買い入れを経済動向に直接結び付けるというこれまでにない措置で、失業率の押し下げに向けた取り組みを大幅に強化する格好となった。過去の量的緩和と異なり購入対象をMBSに限定し、住宅市場の回復も目指している。

バーナンキ議長は声明発表後の記者会見で、異例の措置は米労働市場の厳しい状況を改善させるための取り組みだと説明し、「雇用情勢は引き続き大きな懸念材料だ」と述べた。また「経済は緩やかな回復軌道にあるように見えるが、失業率の押し下げで著しい進展を遂げるほど速いペースでは成長していない」との見方を示した。

FOMCはまた、異例の低金利を維持する時間軸を2015年半ばまでとし、従来の2014年終盤から延長した。

声明では「労働市場をめぐる見通しが大きく改善しなければ、物価安定の下で状況が改善するまで、FOMCはエージェンシー発行モーゲージ担保証券(MBS)の購入を継続するほか、追加資産購入を実施し、必要に応じ他の政策手段を講じていく」とした。

議長は記者会見で詳細を問われると、持続可能なペースでの雇用創出と失業の段階的減少について明確な改善を確認したいと述べ、「具体的な数字は考えていないが、過去半年はそのような状態ではなかった」と指摘した。

金融政策の見通しについては「雇用最大化と物価安定に向けた継続的な進展を支えるため、FOMCは、景気回復が強まった後もかなりの間、非常に緩和的なスタンスが引き続き適切になると予想している」とした。

発表を好感して米株市場は大幅に上昇し、S&P総合500種.SPXは約5年ぶり高値をつけた。原油も上昇、金も6カ月ぶりの水準まで買われた。一方でドルは幅広く下落、債券価格はインフレ加速への懸念で売られた。

<政治的との批判も>

エコノミストは、今回のMBS買い入れは「オープンエンド」型であることから、総額は1兆ドル以上になるとみている。

キャピタル・エコノミクス(トロント)は、最終的には1兆4000億ドルに達するとの見方を明らかにした。

FRBの政策については、共和党の大統領選候補であるロムニー氏を含め、非標準的措置拡大の効果を疑問視する見方が広がっていた。

FRBはすでに2兆3000億ドルに上る国債および住宅関連債券を買い入れており、今回の措置はこれを拡大するもの。過去2回の量的緩和では、FRBは月間1000億ドル近いペースで債券を買い入れていた。

共和党の選挙対策委員会のトップであるコーニン上院議員は、FRBは11月6日の大統領選挙前に、オバマ大統領を助けるため経済を絞ろうとしている。政治的だ」と批判している。

またロムニー氏の大統領選政策担当者、ラニー・チェン氏は、FRBの発表を受け、経済政策をシフトする時期にきていると強調。「われわれは、ドルを印刷するのではなく富を創造すべきだ」と述べた。

ブラジルのマンテガ財務相は、FRBの緩和策がレアルに与える影響を引き続き注視すると述べた。同相は、これまでのFRBの債券買い入れは、米ドル相場を不当に引き下げていると批判している。

バーナンキ議長は、FRBが特定の側に立っているとの見方を否定。FRBの行動は、切迫した労働市場の改善を第一に考えたものと主張した。

<見通しは改善>

FOMC声明は、MBS買い入れを14日から開始し、ツイストオペも継続する方針を表明した。「これらの措置により、FOMCの長期証券保有は今年末まで毎月約850億ドル増加する。こうした措置は長期金利に下方圧力を加え、モーゲージ市場を支援するとともに、より広範な金融状況を一段と緩和的にする一助となるだろう」としている。

こうした楽観的観測に基づき、FOMC参加者の失業率見通しは、2014年末までの失業率見通しは6月時点の7.0─7.7%のレンジから6.7─7.3%に改善した。

ただ、バーナンキ議長は会見で年末に迫る「財政の崖」に言及し、これを回避できなければ、米経済の回復が損なわれる可能性があると警告した。

米国では議会が新たな赤字削減策で合意しなければ、年末に政府支出の強制削減が発動され、減税措置が失効する。

議長は記者会見で、この2つの衝撃から経済を守れるほどFRBの新たな景気刺激策は強力ではないと指摘した。

FRBは、住宅ローン関連債券の買い入れによって住宅ローン金利が低下し住宅市場を支援することのほか、MBS投資家が投資対象を他の資産へ移行させ、そこでも金利が低下することを期待している。金利低下は借り入れ拡大につながり、成長加速につながると考えているためだ。

第2・四半期の米国内総生産(GDP)は前期比年率1.7%増にとどまっており、今後も大きな改善は予想されていない。

8月の新規雇用者増加数は9万6000人で、人口増加分に必要な水準を下回った。失業率は8.1%に低下したものの、これは求職者数の減少が背景とみられている。

FOMC当局者の利上げ開始時期の予想では、19人中12人が2015年とみており、6月時点の2倍となった。

1人は2016年まで金利はゼロ付近に据え置かれるべき、6人は現在から2014年末の間に利上げを開始すべきと考えており、意見が広く分かれていることが示された。

リッチモンド地区連銀のラッカー総裁は、これまでのFOMCと同様、今回の決定内容に反対票を投じた。

*内容を追加します。

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