[ニューヨーク 3日 ロイター] 企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)子会社などが3日発表した12月の全米雇用報告によると、民間部門雇用者数は21万5000人増加し、ロイターがまとめた市場予想の13万3000人増を大幅に上回った。
企業の間では米経済が「財政の崖」から転落する可能性が懸念され、そうなれば増税で雇用が圧迫されるとの見方も出ていたものの、実際には好調な締めくくりとなった。
RJオブライアン・アンド・アソシエーツ(シカゴ)のマネジング・ディレクター、ジョン・ブレイディ氏は「経済には根本的に勢いがあり、雇用データでそのことが確認された」と分析。「市場が望み、祈ることは、政治指導者らがそれを台無しにしないことだ」と語った。
ムーディーズ・アナリティクスの首席エコノミスト、マーク・ザンディ氏はCNBCで、10月の大型ハリケーン「サンディ」襲来後の復興が後押しした可能性はあるものの、建設業界の雇用復調は明るい兆候だと指摘。同セクターはより長期の見通しも良好とし、2013年にかけて製造業の雇用も持ち直すと予想している。
11月分は当初の11万8000人増から14万8000人増に上方修正された。
4日に発表される12月の雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸びが15万人になると予想されている。11月は14万6000人増だった。
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