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国連安保理、北朝鮮への制裁強化を全会一致で決議

[国連 7日 ロイター] 国連安全保障理事会は7日、北朝鮮が2月12日に3度目の核実験を行ったことを受け、同国に対する金融取引の制限強化や国連決議に違反する貨物輸送の取り締まりなどを盛り込んだ制裁決議案を全会一致で採択した。

3月7日、国連安全保障理事会は、北朝鮮が2月12日に3度目の核実験を行ったことを受け、同国に対する金融取引の制限強化や国連決議に違反する貨物輸送の取り締まりなどを盛り込んだ制裁決議案を全会一致で採択した。写真は訓練に参加する同国兵(2013年 ロイター/KCNA)

潘基文・国連事務総長は声明で、今回の決議を歓迎するとした上で、北朝鮮に対し「国際社会は核兵器開発を容認しないとの明確なメッセージを送った」と述べた。

決議では、対北朝鮮禁輸品目のうち、これまで加盟国の判断に委ねられていたぜいたく品について、ヨットや高級車、宝石など具体例を明示し、抜け穴をふさいだ。

国連加盟国に対し、北朝鮮の核開発や弾道ミサイル開発に寄与する可能性のあるあらゆる金融サービスや資金の移動を阻止することも義務付けた。

また、追加の核実験やロケット発射を強行すれば「さらなる重大な措置を取る」と警告した。

ライス米国連大使は「広範かつ厳格な制裁により、違法な核計画の代償が大きくなるとともに、弾道ミサイルや通常兵器、核兵器の計画に必要な資金および物資を調達する能力が一段と制限される」との見方を示した。

また「北朝鮮が核・弾道ミサイル計画に絡み資金を移動しようとした場合、たとえスーツケースに入った現金であっても、各国は移動を阻止することが義務付けられる」と述べた。

中国の李保東・国連大使は6カ国協議の再開を求める中国政府の立場をあらためて表明。「決議の完全実施を望む」とした上で、「今後の最優先課題は緊張緩和であり、外交面に焦点を当てることだ」と強調した。

北朝鮮はこれより先、米国に対し核先制攻撃の権利を行使すると警告しており、ライス大使は「脅しや挑発を続けることで北朝鮮が得るものはない」と応酬。「孤立を深めるだけで、北東アジアの平和と安定を目指す国際社会の取り組みを損なう」と批判した。

ロシアのチュルキン国連大使は「冷静を保ち、実行可能な唯一の合理的措置である6カ国協議の再開に向けて注力すべき」と訴え、挑発を自制するよう求めた。

一方、韓国の金塾・国連大使は「いまは対話を検討する時ではない」と述べ、現時点で北朝鮮との協議は韓国にとって優先課題ではないとの立場を示した。

*内容を追加して再送します。

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