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米量的緩和は年内縮小・来年半ばに停止も、FRB議長が表明

[ワシントン 19日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は19日、米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で、米経済は十分に力強く拡大しており、FRBは年内に資産買い入れの縮小に着手するとの見方を示した。

6月19日、米FRBはFOMC後の声明で、月額850億ドルの資産買い入れを継続する方針を明らかにし、買い入れ縮小に着手する時期が近付いているかについては何も手掛かりを示さなかった。写真はワシントンのFRBで2012年8月撮影(2013年 ロイター/Larry Downing)

議長の発言は、FRBの資産買い入れ縮小時期が近付いているとの投資家の懸念を裏付けた格好となり、米国の株・債券市場は急落、米指標10年債利回りは1年3カ月ぶりの水準に上昇した。

バーナンキ議長は、経済の向かい風が弱まるのに伴い、緩やかな成長が雇用市場を継続的に改善させる見通しと発言。インフレについてもFRBの長期目標である2%に向かって上昇すると見込んでいるとし、最近の低水準のインフレ指標は一時的要因が背景にあるとして重要視しない考えを示した。

「FOMCは現時点で、年内に月次の資産買い入れペースを緩めることが適切と考えている。その後の指標が現在のわれわれの経済見通しに引き続きほぼ沿った内容となれば、来年上期を通じて買い入れを慎重なペースで縮小していき、年央頃に停止するだろう」とした。

資産買い入れを停止する頃には、現在7.6%の失業率は7%程度に低下しているとの見方を示した。

出口戦略をめぐっては、これまで購入してきたモーゲージ担保証券(MBS)を売却せず償還まで保有すべきとの見方が、FRB内で支配的になっていると明らかにした。

FOMCはこの日、失業率は依然高過ぎるとして、月額850億ドルの資産買い入れを継続することを決定した。

ただ声明では「FOMCは経済および労働市場の見通しに対するリスクは、昨秋以降低下したとみている」と指摘し、成長見通しへのリスクについてはやや楽観的な見方を示した。

S&P総合500種.SPXは1.4%近く下落して終了。ドルは値を上げるとともに、米指標10年債利回りは2012年3月以来の高水準となる2.33%をつけた。

バーナンキ議長は、資産買い入れペースを縮小しても、景気支援を追加していると強調し、景気刺激策を解除する決定はかなり先になるとした。利上げペースも緩やかな見込みとも指摘した。

メルク・インベストメンツの社長兼最高投資責任者(CIO)のアクセル・メルク氏は「FRBは本気で今年終盤に資産買い入れを縮小するつもりで、来年夏までの終了を望んでいる。バーナンキ議長は買い入れペース縮小は必ずしも引き締めとはならないと伝えたいだろうが、市場はそうは理解しないかもしれない」と述べた。

カンザスシティー地区連銀のジョージ総裁が前回に続き、反対票を投じた。FRBの景気支援策が金融の不均衡を拡大し、インフレ抑制というFRBの目標の阻害要因になるとして懸念を示した。

また予想外にセントルイス地区連銀のブラード総裁も今回、反対票を投じた。FRBは2%のインフレ目標を守る意欲をより強く表明すべきと主張した。

<利上げは2015年まで想定せず>

FRBは、向こう1─2年のインフレ見通しが2.5%以内に収まっていることを条件に、FF失業率が6.5%以下に低下するまで利上げしない方針をあらためて示した。5月の失業率は7.6%となっている。

議長も6.5%の数値基準について、利上げの時期を検討する目安に過ぎず、自動的に利上げにつながるわけではないと言明した。

この日示された最新のFRBの経済見通しでは、19人のうち14人が2015年のある時点まで利上げを行うことは適切ではないとの見方を示した。

個人消費支出(PCE)価格指数予想については大きく下方修正された。今年の上昇率は0.8─1.2%にとどまると見込む。だが2014年は1.4─2.0%、2015年には1.6─2.0%に加速するとみられている。

低インフレにより、FRBが金利を低い水準により長く維持できる可能性がある。

失業率見通しについては、2014年第4・四半期時点で6.5─6.8%、2015年第4・四半期時点で5.8─6.2%とし、改善ペースが従来予想よりやや速まると予想する。

成長率見通しは、2014年が3.0─3.5%、2015年が2.9─3.6%とした。

ロイターが19日、FOMC後に実施したプライマリーディーラー(米公認政府証券ディーラー)調査によると、プライマリーディーラー17社中16社が、FRBが年内に債券買い入れを縮小し始めるとの見方を示した。残りの1社は縮小開始時期を来年第1・四半期と予想した。

アナリストは、第2・四半期の経済成長率が歳出削減や増税を背景にやや鈍化したと予想している。最近発表された経済指標は強弱まちまちの内容となっている。

労働市場は、5月の非農業部門雇用者数が前月比17万5000人増となるなど、着実な改善がみられるが、製造業は海外の需要低迷で打撃を受けている。

インフレ率はFRBの目標を下回っている。5月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比1.4%だが、個人消費支出(PCE)価格指数は最新統計の4月で前年比0.7%の上昇にとどまっている。

*内容を追加して再送します。

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