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金融庁がシティとUBSに行政処分、シティには立ち入り検査へ

[東京 16日 ロイター] 金融庁は16日、米シティグループC.Nの日本法人であるシティバンク銀行とシティ証券に行政処分を行ったと発表した。シティバンク銀行に対しては、個人金融部門において投資信託などの勧誘を1カ月間停止させる一部業務停止命令、またシティ証券とUBS証券については、一部デリバティブ取引業務を一時停止させる。

12月16日、金融庁は米シティグループの日本法人であるシティバンク銀行に対し、一部業務停止命令などの行政処分を出したと発表した。ニューヨークで2009年8月撮影(2011年 ロイター/Lucas Jackson)

金融庁は2004年と09年にもシティ銀に対し行政処分を出していた経緯があることから、3回目となる今回の処分に至ったことを重く見ている。

金融庁は、シティ銀の個人金融部門で投資信託などのリスク性商品の販売で、顧客へのリスク説明が不足し、顧客保護の管理態勢、経営管理態勢、システムリスク管理態勢などに問題があると判断した。今回のシティバンク銀行に対する一部業務停止は、2012年1月10日から2月9日の1カ月間。

今後、同行の態勢を継続的にフォローアップする必要があると判断し、検査官が随時、立ち入り検査を実施できる異例の体制をとる。フォローアップの期間は特に定めておらず、状況が改善されたと判断するまで継続される見通し。

このほか、経営責任の明確化や、経営管理態勢の見直しと併せ、ビジネスモデルのあり方を含めた持続可能性のある収益計画の見直しなどを命じる業務改善命令も出した。

一方、証券取引等監視委員会による行政処分の勧告を受け、シティ証券とUBSUBSN.VX傘下のUBS証券に対しても、一部業務停止命令を出した。東京市場の銀行間取引の基準となる東京銀行間取引金利(TIBOR)とロンドン銀行間取引金利(LIBOR)に関連したデリバティブ取引の業務について、1月10日から、UBS証券は約1週間、シティ証券は約2週間、それぞれ停止させる。

UBS証券からシティ証券に転職したトレーダーが、両社での在籍期間中にTIBORを変動させるために他行を含む職員に働きかけをしていたことなどから、会社側の内部管理体制に重大な問題が認められるとしている。役職員の法令順守の徹底や態勢の抜本的な充実・強化など再発防止策の策定を命じる業務改善命令も出した。

とりわけシティ証券では、トレーダーらによる不適切な行為を社長が認識しながら看過していたり、上級管理職が関与していたりするなど、悪質性が高いとみている。このため、業務改善命令ではシティ証券に対し経営責任の明確化を命じ、責任の所在の明確化を命じたUBS証券よりも重い処分とした。

TIBORの問題では、シティバンク銀行の職員やUBS銀行東京支店の職員が、トレーダーらから継続的な働きかけを受けていたが、経営陣に適切に報告していなかった。このため、両行の内部管理態勢にも問題があるとみており、シティバンク銀行とUBS銀行東京支店に対しても、法令順守の徹底や再発防止策の策定などを命じる業務改善命令を出した。

シティは「問題の再発防止に向け必要な措置を講じるため、全社をあげて取り組む」としている。シティバンク銀行の取締役会の監督強化を目的とした取締役会の再編を進める。

一連の問題を受け、シティバンク銀行の代表取締役社長兼CEOのダレン・バックリー氏は、2012年1月10日付で退任する。日本人の取締役会長の任命や、日本人の社外取締役と日本国外のシティグループ幹部の取締役への任命を予定し、新たに銀行業務に精通した日本人を最高経営責任者(CEO)に任命して業務全般と業務改善計画の執行にあたる。

シティ証券社長兼CEOのブライアン・マッカピン氏も同1月10日付で退任する。会長の東俊太郎氏が同日付で暫定的に会長兼社長に就任する。

UBSは「処分を厳粛に受け止め、特定された全ての問題の是正のため、当局に全面的に協力し、対応していく」とのコメントを出した。

(ロイターニュース 平田紀之)

*情報をさらに追加して再送します。

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