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11月貿易収支は2カ月連続で赤字、世界経済減速やタイ洪水で

[東京 21日 ロイター] 財務省が21日に発表した11月貿易統計速報によると、貿易収支(原数値)は6847億円の赤字となった。欧州債務危機による世界経済の減速やタイの洪水被害による影響で輸出が伸び悩み、2カ月連続で赤字となった。

 12月21日、財務省が発表した11月貿易統計速報によると、貿易収支(原数値)は6847億円の赤字となった。写真は8月撮影(2011年 ロイター/Issei Kato)

11月としては過去最大の赤字幅。単月の貿易赤字額としても現在の統計となった1979年以降5番目の大きさとなった。過去最大の赤字はリーマン・ショック後の2009年1月の9679億円。

先行きについて財務省では、輸入の増加要因は当面続くと見込まれる一方で、輸出動向に下振れ要因が多く、注目する必要があるとし、「欧州債務危機を背景とした海外経済動向、特にアジア動向を注視する必要がある。また、円高の影響、タイ洪水の影響も含め今後の推移を注目していく」(財務省筋)としている。

輸出は前年比4.5%減の5兆1977億円で、2カ月連続で減少した。世界的なIT(情報技術)需要の減少やタイの洪水の影響が響き、半導体等電子部品(同15.1%減)が低調。映像機器(同48.5%減)の減少も響いた。

自動車も同0.6%減と4カ月ぶりの減少となった。財務省では「欧州における需要低迷や、タイの洪水の影響で部品供給が滞り、日本国内での工場生産が減少したことが響いた」(財務省筋)とみている。

為替レート(税関長公示レート平均)は、77.29円/ドルで対前年比5.0%の円高だった。

<対EU収支は79年以降最低 欧州債務危機の影響で>

地域別では、米国向け輸出は前年比2.0%増で、2カ月ぶりに増加した。中国向け輸出は同7.9%減となり、2カ月連続の減少となった。

一方、欧州連合(EU)向け輸出は前年比4.6%減、輸入は同24.4%増で、輸出・輸入の差し引きは前年比84.2%減の276億円。小幅黒字となったが、1979年以降、11月としては最低の水準を記録した。貿易収支の減少は5カ月連続。

<タイ向け輸出はマイナス幅を拡大、洪水被害の影響続く>

11月はタイの洪水被害の影響がより鮮明となった。タイ向け輸出は前年比24.0%減と、10月の前年比5.1%減からマイナス幅が拡大。輸入も10月の同8.7%増から11月には同11.9%減に転じた。

輸出品目では、半導体電子部品(8割減)、自動車部分品(2割減)、金属製品(3割減)と軒並み落ち込んだ。輸入では電算機類(8割減)、自動車(9割減) 金属製品(6割減)が減少した。

<数量ベースの輸出、対EU・対アジアで落ち込み>

11月の輸出を数量ベースでみると、EUは前年比11.2%減と2桁の落ち込みとなり、対アジアも前年比9.4%減となった。10月は対EUで前年比2.1%減、対アジアで前年比7.2%減だった。欧州やアジアでの需要低迷が輸出数量面で表れた形となった。

<輸入は23カ月連続で増加>

輸入は同11.4%増の5兆8824億円で、23カ月連続で増加した。引き続き、原油価格の高止まりと原子力発電所停止に伴う発電用燃料の需要増が増加要因。増加品目は液化天然ガス(同76.0%増)、原粗油(15.1%増)、通信機(42.7%増)など。

輸入原油単価は前年比26.3%上昇の5万3148円/キロリットル、ドルベースでは同33.0%上昇の109.3ドル/バレルだった。

ロイターが民間調査機関を対象に行った調査では、予測中央値は4500億円の赤字。輸出は前年比4.0%減、輸入は同8.7%増だった。

*内容を追加して再送します。

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