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景気は事実上の踊り場入り、海外減速・円高など影響=日銀会合

[東京 21日 ロイター] 日銀は20─21日に開いた金融政策決定会合で、海外経済の減速や円高などを背景に日本経済は持ち直しの動きが一服、当面は横ばい圏内の動きになるとし、事実上の踊り場に入ったとの認識を示した。

 12月21日、日銀は20─21日に開いた金融政策決定会合で、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0─0.1%程度に据え置くことを全員一致で決定した。写真は都内の日銀本店で10月撮影(2011年 ロイター/Yuriko Nakao)

ただ、その後は「緩やかな回復経路に復していくと考えられる」とし、先行き回復シナリオ自体は維持した。

政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0─0.1%程度に据え置くことを全員一致で決定した。金融資産買い入れ基金による緩和策についても、現行計画に変更はなかった。

<景気持ち直しが「一服」、先行きも「当面、横ばい圏」>

前回の11月会合では、足元の判断について、景気持ち直しのペースが緩やかになっているとしていたが、今回は「持ち直しの動きが一服している」に修正した。先行きについても、当面は横ばい圏内の動きになるとし、海外経済の減速や円高などを背景に、日本経済が事実上の踊り場入りしたとの認識を示したかたちだ。

日銀では、景気の現状について、設備投資は「緩やかな増加基調にある」とし、個人消費も「底堅く推移している」とするなど内需は比較的しっかりした動きにあるとした。ただ、輸出と生産は、海外経済の減速や円高、タイの洪水の影響などで「横ばい圏内の動き」に下方修正。新たに企業の業況感について、12月日銀短観を踏まえて「内需関連業種に底堅さがみられるものの、全体としては、改善の動きが鈍化している」と企業マインドに慎重姿勢がうかがわれることを指摘した。金融環境は「国際金融資本市場の緊張度は引き続き高い」としたが、日本については「緩和の動きが続いている」との見方を維持した。

先行きも、当面は「横ばい圏内の動きになる」と、景気が踊り場に入った可能性を指摘。もっとも、その後は、新興国や資源国にけん引され、海外経済の成長率が再び高まっていくと想定されることや、東日本大震災からの復興需要が次第に顕在化していくことから、「緩やかな回復経路に復していく」と見通している。

<リスク要因変わらず、欧州問題「世界経済の下振れもたらす可能性」>

景気のリスク要因は、前回会合の判断を維持した。緊張した状況が続いている欧州のソブリン問題は、欧州経済や国際金融資本市場への影響などを通じ、「世界経済の下振れをもたらす可能性がある」と指摘。米国については、バランスシート調整の影響などから、「減速が長引く可能性がある」とした。また、新興国と資源国は、物価の安定と経済成長の両立に「不透明感が高い」との見解を維持し、これらの海外の金融経済情勢をめぐる不確実性が日本経済に与える影響について「引き続き注視していく必要がある」としている。

物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比が当面、ゼロ%付近で推移するとの見通しを示し、リスク要因として中長期的な予想物価上昇率の低下などで「物価上昇率が下振れるリスクもある」とした。また、国際商品市況の先行きについて「上下双方向に不確実性が大きい」ことも指摘した。

<金融政策、デフレ脱却へ粘り強く貢献>

これらを踏まえた金融政策運営は、包括的な金融緩和政策の柱でリスク性資産も買い入れる資産買入基金について、これまで累次に増額して「金融資産の買い入れなどを着実に進めている」とするとともに、日銀が公表している「中長期的な物価安定の理解」に基づいて、物価安定が展望できるまで「実質ゼロ金利政策を継続していく」方針。デフレ脱却に向けて「中央銀行としての貢献を粘り強く続けていく」ことも表明した。

(ロイターニュース 伊藤純夫 竹本能文;編集 田中志保)

*内容を追加して再送します。

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