[マドリード 30日 ロイター] スペイン経済は第4・四半期に2年ぶりのマイナス成長に陥り、長期にわたるリセッション(景気後退)に突入する可能性が高まった。
スペイン国家統計局が30日発表した第4・四半期の国内総生産(GDP)伸び率(速報値)は前期比マイナス0.3%。ロイターが調査したエコノミスト予想と一致したものの、2009年第4・四半期以来のマイナス成長となった。第3・四半期はゼロ成長だった。
前年比の成長率はプラス0.3%で、第3・四半期のプラス0.8%から鈍化。ただ、エコノミスト予想のプラス0.2%はわずかに上回った。
4キャストのエコノミスト、スティーブ・ウェブスター氏は「少なくとも今年上半期は、スペインのような国がリセッションを回避できるとは思えない。政治家はダボスで緊縮財政策だけに頼らず成長を目指すべきだと議論したが、それは容易なことではない。長期にわたるリセッションに見舞われるリスクがある」と語った。
多くのエコノミストは、財政再建を目指したユーロ圏諸国の赤字削減策で成長が一段と困難になると懸念している。
スペイン中央銀行は、財政赤字の対GDP比率を2011年の8%前後から2012年に4.4%に引き下げるためコスト削減策を進める結果、2012年の経済成長率がマイナス1.5%になると予想している。
*内容を追加します。
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