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ドル上値重い、ユーロはギリシャめぐり神経質な展開に=今週の外為市場

[東京 6日 ロイター] 今週の外国為替市場で、ドル/円は上値の重い展開になりそうだ。1月の米雇用統計が予想を上回る改善を示したことで、一時76.74円まで上値を伸ばしたものの、サプライズだった割には伸びが鈍かった。

2月6日、今週の外国為替市場で、ドル/円は上値の重い展開になりそうだ。ソウルで昨年9月撮影(2012年 ロイター/Lee Jae Won)

ロイターが米雇用統計発表後に米プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)を対象に実施した調査では、20社中13社が米連邦準備理事会(FRB)はいずれ追加の量的緩和に乗り出すと予想しており、こうした見方もドルの上値を抑えている可能性がある。ユーロはギリシャ債務交換協議をにらんで神経質な動きが続く公算が大きい。

予想レンジはドル/円が75.80─77.40円、ユーロ/ドルが1.3000─1.3250ドル。

<ドルは上値重い>

ドル/円は前週、政府・日銀による円売り介入に対する警戒感がくすぶる中で76.00円をめぐる攻防が続いていたが、米雇用統計を受けて取引レンジをやや上方にシフトさせた。

その雇用統計──。非農業部門雇用者数が24万3000人増と、市場予想の15万人増を大きく上回り、9カ月ぶりの高い伸びとなった。失業率は8.3%と2009年2月以来の低水準だ。シティFXのG10ストラテジスト、グレッグ・アンダーソン氏は「雇用統計の内容が何カ月か続けてこうしたものになると、(FRBによる利上げ実施時期の予測は)2013年半ばに戻ることになる」と述べた。

ただ、ポジティブサプライズとなった雇用統計を受けても、ドル/円の伸びは鈍かった。ロイター米雇用統計発表後に米プライマリーディーラーを対象に実施した調査では、20社中13社がFRBはいずれ追加の量的緩和に乗り出すと予想しており、こうした見方もドルの上値を抑えている可能性がある。その前の週に実施した調査では、19社中12社が追加の量的緩和実施を見込んでいた。

FRBは2014年終盤まで金利を低水準に据え置くと予想する理由の1つに、失業率が高止まりしている点を挙げている。失業率は約3年ぶりの低水準に改善したが、これまで景気回復は一進一退を繰り返しており、FRBは雇用市場の持続的改善を確認したい意向とみられている。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのシニアエコノミスト、マイケル・ハンソン氏は「米連邦公開市場委員会(FOMC)委員の多くは、QE3(量的緩和第3弾)の可能性を排除するには、雇用が持続的に大きく伸びる必要があると考えている」と指摘した。

2月は国内投資家のリパトリ(資金の本国還流)も起きやすく、これがドル安/円高圧力を強める可能性もある。足元ではリスクオンの流れが続いており、投資家のセンチメントは総じて上向きだ。この流れがドル安につながれば、過去最安値の75.311円(EBS)が視野に入る可能性も否定できない。

市場では「下値リスクはやや後退したものの、米国はドル安で景気を下支えしたい意向もあり、ドル高になりにくい状況に変わりはないだろう」(国内金融機関)との声が出ていた。

<ユーロは慎重な見方も>

ユーロ/ドルはギリシャ債務交換協議決着への期待感から、1.3ドル台をキープしている。リスク選好を支えている欧州中央銀行(ECB)の3年物資金供給オペは今月も予定されており、しばらくリスクオンの流れは続くのではないかとの見方も広がっている。

こうした中、ユーログループのユンケル議長(ルクセンブルク首相)は3日、週内にユーロ圏財務相会合を開く可能性があることを明らかにした。ギリシャへの第2次支援プログラムの最終条件を詰めるとみられる。

これに対し、みずほコーポレート銀行マーケット・エコノミスト、唐鎌大輔氏は会合をめぐる不透明感に加え、9日に予定されている欧州中央銀行(ECB)理事会後の会見では利下げを示唆したままにする可能性が高いとして、「今週はユーロベアな話が支配的になるのではないか」との見方を示した。

唐鎌氏は「過去2週間ユーロは上げてきたが、これはドルが下がったことと、売られ過ぎたから買い戻されたという2つの理由にすぎない」と指摘。「よって、こうした動きが今週も続くとみるのは難しい」と語った。

(ロイターニュース 志田義寧)

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