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欧州危機は全治2年、リーマン後より時間必要=JBIC経営責任者

2月10日、国際協力銀行(JBIC)の渡辺博史経営責任者(元財務官)は、欧州ソブリン問題は全治2年かかるとの見通しを示した。写真は2009年撮影(2012年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 10日 ロイター] 国際協力銀行(JBIC)の渡辺博史経営責任者(元財務官)は10日、都内で記者団と懇談し、欧州ソブリン問題は全治2年かかるとの見通しを示した。

また、日本の貿易赤字が定着し経常収支が赤字に転落する可能性は少ないと指摘。さらに、政府・JBICが円高活用策で設立した総額1000億ドルの資金供給枠による新たな融資案件が1─3月にもまとまると述べた。

渡辺氏は、欧州問題の焦点となるギリシャの債務減免交渉で、ギリシャ国債を安値で買い入れたファンドなどが、債務削減を受け入れるよりは、保険の一種である「CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)の方が良い」と判断する可能性を指摘。今後も交渉の行方を注視する必要性を強調した。

南欧諸国の国債下落に苦しむ欧州金融機関は、昨年末に欧州中央銀行(ECB)が打ち出した期間3年と異例に長期の資金供給で小康状態にあるが、「リーマンショックよりも回復に時間はかかる。金融収縮がなくなるまで全治2年」との見方を示した。

48年ぶりに赤字に転落した貿易収支について、主因である輸入が急増した発電用燃料はすでに高値圏にあるため、今後さらに赤字貿易が拡大したり定着する可能性は少ないと述べた。よほど悪い円安が進まなければ、経常収支の赤字転落は考えにくいという。ただし中東情勢の緊迫で原油価格が急騰するリスクは、「少ないがないとはいえない」と指摘した。

政府と共同で昨年8月に円高対策の一環で打ち出した資金枠「円高対応緊急ファシリティ」は、半分を資源権益獲得、残り半分を海外企業のM&A(合併・買収)に充てる方針。すでに豪州やパプア・ニューギニアの液化天然ガス(LNG)プロジェクト2件に対して提供したほか、ことし1─3月にも新案件がまとまる見通しという。

欧州金融機関が自己資本比率改善に迫られアジアなどの優良債権が売り出されており、邦銀に追い風だが、「悪い案件とセットで販売されているため、見極めが必要」(渡辺氏)と警告した。

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