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4カ月連続で基調判断維持、中国など判断引き下げ=月例経済報告

[東京 16日 ロイター] 古川元久経済財政担当相は16日夕、2月の月例経済報告を関係閣僚会議へ提出した。基調判断は4カ月連続で維持としたが、欧州債務危機のあおりで世界経済が減速し、その影響が表面化してきた中国とその他アジア地域の判断を引き下げた。

2月16日、政府は2月の月例経済報告で、景気は「東日本大震災の影響により依然として厳しい状況にあるなかで、緩やかに持ち直している」とし、4カ月連続で基調判断を維持した。都内で昨年10月撮影(2012年 ロイター/Issei Kato)

<個人消費を半年ぶりに上方修正>

今月の基調判断は、景気は「東日本大震災の影響により依然として厳しい状況にあるなかで、緩やかに持ち直している」とし、4カ月連続で表現を維持。古川経財相は閣僚会議終了後の会見で「海外経済の回復の弱さなどから、輸出がこのところ弱含んでいるものの、消費はエコカー補助金の効果や家電販売に底打ち感が出てきていることなどで底堅さが見られる。これらを反映して生産は基調として、緩やかな上向きの動きが続いている」と説明した。

個別項目では、個人消費を半年ぶり、公共投資を4カ月ぶりに上方修正する一方、住宅建設を9カ月ぶりに下方修正した。個人消費は前月の「横ばい」から「底堅い動き」へ表現を変更してマインドの持ち直しなどを反映させたほか、公共投資は補正予算の押し上げ効果が下支えしているとして、最近の底堅さが定着してきたと判断した。

<中国で投資・輸出の伸びが鈍化>

海外経済も全体の判断は据え置いたが、中国の判断を1年半ぶり、韓国やタイ、シンガポールなどその他アジア地域を半年ぶりに下方修正した。ともに債務危機で景気の下振れリスクが高まっている欧州向けを中心に輸出の伸びが鈍化しているためで「輸出や金融資本市場の動向に留意する必要がある」と明記した。

経済相は海外経済について「新興国は世界経済全体の減速の影響が出ている」と指摘。中国の下方修正は「これまでの金融引き締めや世界経済減速などの影響で景気の拡大テンポが緩やかになり、特に成長をけん引してきた投資や輸出の伸びが鈍化している」とし、その他アジア地域は「世界経済減速などの影響で景気は足踏み状態となっていて、それが生産や輸出に弱い動きとして見られる」と分析した。

<多数の先行きリスクを列挙>

先行きのリスク要因は前月から据え置きで、欧州債務危機による海外景気の下振れリスクや電力供給制約、原子力災害やデフレの影響、雇用情勢の悪化など多くの懸念を列挙した。政府は「デフレ脱却に断固として取り組み、全力を挙げて円高とデフレの悪循環を防ぐ」ことや「日銀と一体となって、速やかに安定的な物価上昇を実現することを目指して取り組む」方針を月例に掲げているが、経財相は「日銀と認識を共有し、1日も早い緩やかな物価上昇が実現する状況を目指すことが、デフレ脱却にもつながる」との見解をあらためて表明。「安定的な物価上昇」に向けて、日銀が14日の金融政策決定会合で示した「中長期的な物価安定の目途」となる消費者物価の前年比上昇率1%を目指す方針について「そうした認識を(政府も)持って政策運営を行っていきたい」と述べた。

<日銀総裁「短期金融市場の緊張感、昨年末に比べ弱まっている」>

日銀の白川方明総裁は16日、月例経済報告関係閣僚会議に出席し、最近の資金調達環境に関し「短期金融市場の緊張感は昨年末に比べて弱まっている」と述べた。会議に同席した内閣府幹部が明らかにした。

内閣府幹部によると、白川総裁は会議で最近の金融資本市場動向を説明。金融機関の貸出スタンスに関し「日本は引き続き積極化の方向」だが「欧州は慎重化している」としたほか、金融機関がアジア新興国に対して保有する債権残高を見ると、財務基盤が相対的に安定している日本の金融機関が、信用リスクなどを勘案しながら貸し出しを増やしているなどと説明した。株価動向については「投資家のリスク回避姿勢の後退を反映して上昇している。出遅れていた日本株が比較的大きく上昇している」と話したという。

*内容を追加して再送します。

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