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1月鉱工業生産、2カ月連続の上昇:識者はこうみる

[東京 29日 ロイター] 経済産業省が29日発表した1月鉱工業生産指数速報(2005年=100、季節調整済み)は前月比2.0%上昇の95.3となり、2カ月連続の上昇となった。

2月29日、経済産業省が発表した1月鉱工業生産指数速報は前月比2.0%上昇の95.3となり、2カ月連続の上昇となった。写真は埼玉県内の自動車工場で昨年撮影(2012年 ロイター)

ロイターの事前予測調査では前月比1.5%上昇と予想されていたが、発表数値は予想を上回った。タイ洪水からの挽回生産が続いていることが押し上げたとみられる。

1月鉱工業生産に関する識者の見方は以下の通り。

●自動車をけん引役に先行き回復傾向

<大和証券 投資情報部 次長 西村由美氏>

1月鉱工業生産は前月比2.0%上昇となり、事前予想を上回った。主に自動車や機械が伸びており、出荷も良好だ。前月から伸びは鈍化しているが、基調判断が上方修正されたうえ、先行きも2月、3月ともに前月比1.7%上昇が見込まれており、引き続き海外の販売増を背景とする自動車の回復がけん引役となるだろう。目先は電子部品やデバイスなどハイテクが底入れするかがポイントとみている。

貿易収支が悪かったため、事前には鉱工業生産に対する懸念もあったが、上振れしたことで株式市場にとって多少プラス要因となる。

●踊り場脱却の期待高める、株高・債券安の要因

<みずほ証券 金融市場調査部長 三浦哲也氏>

1月鉱工業生産指数速報は市場予想を上回った。輸出落ち込みの影響で予測に対して下振れすることは想定されていたが、先行きの2月・3月の予測指数はともに前月比1.7%上昇とプラス基調を維持。景気踊り場脱却の市場の期待にそごを来すような内容ではなかった。

鉱工業生産の内容は景気踊り場の脱却への期待が高まるという観点で、株式市場にプラス、債券市場にマイナスの要因だ。しかし、朝方の債券市場はほとんど反応を示していない。原油高の影響などで生産増勢の持続性に懐疑的な見方をしているのだろう。

●来期回復をみるうえで安心感持てる結果

<SMBC日興証券 株式調査部 チーフストラテジスト 阪上亮太氏>

1月の鉱工業生産は強めに出たうえ、2カ月連続の上昇となった。生産予測調査よりは低いものの、市場予想よりは上であり、ポジティブに評価している。

タイの洪水の後、輸送機械などに落ち込みがみられたが、速やかに回復し増産が続いていることを裏付ける内容となった。マーケットでは自動車の生産回復を強く見込んだ動きが続いてきたが、こうした見方に対し安心感が広がるだろう。

生産予測調査で2─3月はともに増産になっており、増産の業種が電機などに広がってきている。生産の回復に広がりが出てきたこともポジティブに評価できる。

マーケットは景気の回復というより、金融相場的色彩を帯びており、鉱工業生産の発表を受けポジティブな反応が出るかというと限定的だ。ただ来期の回復をみていくという意味では安心感をもっていい結果だと思う。

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