[北京 10日 ロイター] 中国税関当局が10日発表した2月の貿易統計によると、輸入が急増したことを受けて、貿易収支は過去10年ほどで最大となる315億ドルの赤字となった。ただ、1月と2月は旧正月の影響で貿易統計に歪みがあるとして、アナリストらは慎重な見方をとっている。
輸出は前年比18.4%増。市場予想は32%増だった。
輸入は同39.6%増。市場予想は27%増だった。1月は旧正月で1週間休みとなっていた工場の稼働が、2月になって通常に戻ったことが急増の背景とみられる。
野村(香港)のエコノミスト、Zhang Zhiwei氏は「旧正月の休暇が今年は1月に当たり、昨年は2月だったという季節要因から、前年比の比較には歪みが生じている」と指摘する。
ロイターが予測調査を依頼したアナリストらも、1月と2月については旧正月要因による歪みがあるため、単月のデータではなく両月を合わせてトレンドを見るべきと指摘している。
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