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日銀が金融政策維持を決定、成長基盤支援は2兆円増額

[東京 13日 ロイター] 日銀は12─13日に開いた金融政策決定会合で、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0─0.1%程度に据え置くことを全員一致で決定。宮尾龍蔵審議委員が資産買入基金を5兆円増額する追加緩和を提案したが、反対多数で否決された。

3月13日、日銀は12─13日に開いた金融政策決定会合で、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0─0.1%程度に据え置くことを全員一致で決定した。写真は2009年2月、都内の日銀前で撮影(2012年 ロイター/Yuriko Nakao)

会合では、成長力強化に向けた一段の取り組みを促すため、今月末で期限を迎える成長基盤を支援する低利の融資制度を2年延長するとともに、2兆円の増額を決定した。

宮尾委員の追加緩和提案は、前回2月14日の会合で65兆円程度に拡大した資産買入基金の規模を5兆円増額し、70兆円程度とするもの。提案に賛成したのは同委員のみで、白川方明総裁ら他の委員が反対し、前回会合に続く連続緩和の提案は1対8で否決された。

成長基盤支援は、環境や医療・介護など成長が見込まれる分野に対する投融資を促すため、日銀が低利で金融機関に資金を融資する制度。2011年6月に導入した動産担保融資(ABL)などを対象とした5000億円を含め、貸し付け枠は総額3兆5000億円となっていた。会合では、同制度について、新規の貸し付け期間を2014年3月末まで2年延長するとともに、対象を小口の投融資や外貨建てにまで広げ、総額を5兆5000億円に2兆円拡大した。

増額分は、1件あたり100万円以上、1000万円未満の小口の投融資を対象としたものが5000億円、日銀が保有する米ドル資金を金融機関の外貨建て投融資に活用する施策に1兆円、従来の成長支援に5000億円。外貨建てについては、次回会合までに具体的な検討を行うよう、白川総裁が執行部に対して指示した。日銀が保有する外貨資産は、3月10日現在で約4兆円となっている。

また、今回の会合では、東日本大震災の被災地金融機関に対する金融支援オペについて、受付期限を2013年4月末まで1年延長することも決定した。

声明では、デフレ脱却に不可欠な成長力強化の必要性を冒頭で訴えた。日本経済は「すう勢的な成長率の低下という長期的・構造的に直面している」とし、こうした課題への取り組みが「新たな経済成長の基礎を築いていくうえで不可欠」と指摘。デフレからの脱却は「成長力強化の努力と金融面からの後押しを通じて実現される」と日銀を含む官民の努力の重要性を強調した。

日銀は声明で、日本経済について「持ち直しに向けた動きもみられているが、なお横ばい圏内にある」とし、先行きは新興国などを中心とした海外経済の成長の高まりや、震災復興需要の強まりなどから「次第に横ばい圏内の動きを脱し、緩やかな回復経路に復していく」とした。

海外経済については「全体としてなお減速した状態から脱していない」としつつも、米国経済には「このところ改善の動きがみられている」と評価し、「欧州経済も停滞感の強まりに歯止めがかかっている」と指摘。国際金融資本市場も「いく分、落ち着きを取り戻してきている」とした。ただ、欧州債務問題の今後の展開や国際商品市況の動向など「世界経済をめぐる不確実性が引き続き大きい」ことをリスク要因に指摘した。

(ロイターニュース 伊藤純夫 竹本能文)

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