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ボルカールール、エネルギー価格押し上げる恐れ=調査リポート

[28日 ロイター] 金融機関の自己勘定取引制限などを提案している「ボルカールール」について、導入されればガソリンや電力、天然ガス価格の上昇をもたらし得る、と指摘する調査リポートが28日発表された。

3月28日、金融機関の自己勘定取引制限などを提案している「ボルカールール」について、導入されればガソリンや電力、天然ガス価格の上昇をもたらし得る、と指摘する調査リポートが発表された。写真は米アリゾナ州のガソリンスタンドで昨年8月撮影(2012年 ロイター/Joshua Lott)

リポートを発表したのはビジネス情報サービスのIHSIHS.N。米投資銀行のモルガン・スタンレーMS.Nからの委託で作成されたものだが、IHSは、内容と結論は公正を期したとしている。

リポートは、ボルカールールがエネルギー市場や、石油精製会社、天然ガス会社や電力会社など関連企業に及ぼす影響を調査した。

さまざまなエネルギー会社がリスクヘッジしたり、コモディティ(商品)取引所で適切なタイミングで取引するうえで、大手銀行が果たす役割は大きいと指摘し、ボルカールールにより、そうした銀行の役割が弱められれば、ビジネスコストの上昇、ひいては消費者にエネルギー価格の上昇をもたらすとしている。

リポートの執筆者の一人、IHS CERAのDaniel Yergin会長はインタビューで「システムを動かすフライホイール(弾み車)をなくしてしまうことになる」と語った。

米金融規制改革法(ドッド・フランク法)に盛り込まれたボルカールール案は、銀行の自己勘定取引や、ヘッジファンドやプライベートエクイティ(PE)ファンドへの出資・投資を厳しく制限している。

リポートによると、ボルカールールが導入された場合、2012年から2016年のエネルギー分野の雇用者数は予測より20万人少なくなる可能性があり、米東海岸のガソリン価格は1ガロンあたり0.04ドル上昇し、天然ガス開発への投資が縮小する恐れがある。

ボルカールール案は今年中に最終案がまとまると予想されているが、エネルギー企業への悪影響を避けるために、最終案では免除規定を拡大する必要があるとしている。

Yergin氏とともにリポート作成にかかわったKurt Barrow氏は「経済学的分析の結果、現段階のルール案が米経済の幅広い分野に意図しない結果をもたらす可能性を示された」と指摘した。

ボルカールールは、米連邦準備理事会(FRB)の貸し出しを受けられたり、預金保険の対象となる銀行の過度なリスクテークを防ぐ狙いがあるが、モルガン・スタンレーをはじめとする大手米銀は、規制当局にルールの緩和を訴えている。

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