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訂正:ソニー・富士フイルム・テルモとの資本提携は選択肢=オリンパス次期社長

4月3日、オリンパス次期社長に就任予定の笹宏行・執行役員はロイターとのインタビューで、他社との資本提携について、ソニー・富士フイルム・テルモの3社を「検討の選択肢」として考えていることを表明した。都内で撮影(2012年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 3日 ロイター] オリンパス7733.T次期社長に就任予定の笹宏行・執行役員は3日、ロイターとのインタビューで、他社との資本提携について、ソニー6758.T・富士フイルム4901.T・テルモ4543.Tの3社を「検討の選択肢」として考えていることを表明した。

笹氏は、3社からの提携案は財務アドバイザー(FA)を通じて届いていることを認めたが、「まだ中身の検討には入っていない」とも述べた。また、3社からの提携案以外にも、国内外の事業会社の数社からも提携案があることも明らかにした。笹氏は「今は選べる選択肢をできるだけ広く持って、各事業でどんな可能性があるのかをしっかり検討しなければならない。その意味で幅広くやっている」と述べた。

一方で、笹氏は「増資をしない選択肢もある」と語った。資本増強の結論は、6月下旬の定時株主総会前に策定する事業戦略の中で明らかにする方針。資本提携に踏み切るかどうかについて笹氏は「今は本当にニュートラルで白紙の状態」と述べた。

事業戦略の内容は、社内に設置した「経営ビジョン検討チーム」が詰めている最中で、4月20日の臨時株主総会を経て、新経営陣が最終決定する段取り。笹氏は、早ければ5月中にも公表する見通しを示した。

また笹氏は、12月末で4.4%まで減少した自己資本比率について「同業他社を平均すると30―40%なので、そういうレベルに持っていきたい」との意向を示した。

笹氏は、1)医療、2)デジタルカメラ、3)顕微鏡・検査機器──の3事業を「コア事業」と位置付けた。2012年3月期(訂正)に2期連続で赤字に陥ったデジカメ事業は「今期は黒字化を目指している」と述べたうえで、事業売却の考えは「現時点でない」とした。

一方で、携帯電話販売子会社のITXの売却については「検討している」と述べた。ただ「ITXは売上で2000億円を超えるし、キャッシュも生み出している。資本充実にはこのキャッシュも利用できるので、簡単に『切る』とか『整理する』などとは言えない」とも指摘した。

(ロイターニュース 村井令二 白木真紀 編集:吉瀬邦彦)

*本文6段落目の「2011年3月期」を「2012年3月期」に訂正して再送します。

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