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物価の下落テンポが緩和、4月月例経済報告で指摘

[東京 12日 ロイター] 古川元久経済財政担当相は12日午後、4月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出した。基調判断は6カ月連続で据え置いたが、消費者物価の表現をこれまでの「緩やかに下落」から「このところ横ばい」に変更し、物価の下落基調が緩やかとなってきた点を指摘した。

4月12日、古川元久経済財政担当相は、4月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出。都内で3月撮影(2012年 ロイター/Toru Hanai)

<日本は依然としてデフレ>

今月の基調判断は「景気は、東日本大震災の影響により依然として厳しい状況にある中で、緩やかに持ち直している」と、前月までの表現をそのまま踏襲。古川経財相は閣僚会議終了後の記者会見で、景気の現状を「海外経済の回復の弱さなどから、輸出が横ばいにとどまっているが、内需に上向きの動きが続く中、生産も引き続き持ち直し基調にある」と分析した。

経財相は物価の表現変更について、生鮮食品と石油製品、その他の特殊要因を除いた総合消費者物価指数(コアコアCPI)が2月にかけて前月比でプラス圏へ転じたことを紹介。「下落テンポが緩やかになっている。デフレの状況が少し緩和している」と述べた。「政府と日銀とが一体となって取り組んだ効果が着実に出ている」面にも言及したが、一方でコアコアCPIの前年比はマイナスが続いているとして、日本経済は現状でも「依然としてデフレ状況にある」との認識を重ねて示した。

<輸出を8カ月ぶり上方修正>

4月月例報告では、個別項目の中で輸出を「横ばい」に8カ月ぶりに上方修正した。アジア向けの復調に加えて、米国向けが緩やかに増加、苦戦していた欧州向けも底打ち感が出てきたとして、前月の「このところ弱含んでいる」から変更した。ただ、今回の修正は横ばい圏に転じたことを指摘したのみ。作成にあたった内閣府幹部は「回復が強まって日本経済をけん引するような状況ではない」と説明している。

住宅建設も「横ばい」から「持ち直しの動き」に上方修正。被災3県を中心に新設住宅着工戸数が伸びたことに着目した。

リスク要因は欧州債務危機や海外景気の下振れ、電力供給制約など前月までの表現をほぼ踏襲した。

<日銀総裁「リスクオンの動き一服」>

会議に同席した内閣府幹部によると、日銀の白川方明総裁はきょうの関係閣僚会議で、スペインやイタリアなど欧州の長期金利動向に言及。「リスクオンの動きが見られていたが、その動きが一服している」と現状を説明した。金融市場に関しては、株価と商品市況で「上昇は一服し、このところ弱い動きになっている」としたほか、円相場の名目実効為替レートが年初から下落した後、前回の関係閣僚会議から3―4%上昇しているとして、「投資家のリスクテイク姿勢に左右されている」と分析した。

同時に、デフレ脱却には成長力強化に向けた努力と、金融面の対応が両面で必要とあらためて指摘。成長力強化には民間企業や民間金融機関、政府の努力が必要だとしながら、日銀も「成長力強化のためできることをやる」と発言した。

(ロイターニュース 基太村真司)

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