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米大学は海外エリート子弟を「歓迎」、薄氏の息子もハーバードに

[17日 ロイター] 中国の次期指導部入りを有力視されていた薄煕来氏の失脚が世界中のメディアで取りざたされる中、その息子、薄瓜瓜氏(24)にもにわかに注目が集まっている。瓜瓜氏は米ハーバード大学大学院に留学中だが、多くの米大学では同氏のような海外エリート層の子弟は大いに「歓迎」されるという。

4月17日、中国の次期指導部入りを有力視されていた薄煕来氏(右)の失脚が世界中のメディアで取りざたされる中、その息子、薄瓜瓜氏(左)にもにわかに注目が集まっている。写真は2007年1月、北京で撮影(2012年 ロイター)

瓜瓜氏は米国に留学する前は、英オックスフォード大学に留学していたが、成績不良で1年間停学処分を受けている。その後、ハーバード大学ケネディ行政大学院に入学。来月、卒業を控えている。

父親が政界から追われ、母親も英国人実業家殺害容疑で逮捕されている状況下では、瓜瓜氏の未来も約束されているとはもはや言い難いが、米非営利教育団体NACACのデービッド・ホーキンス氏は、瓜瓜氏のようなエリート層の子弟の入学を、米大学はいつでも歓迎するという。

一般的に、多くの米大学において留学生は「人気商品」となっている。ホーキンス氏は、その理由を「一石二鳥」だからと表現する。つまり、エリート層の子弟が留学する大学は出身国で名が知れることとなり、他の子弟が入学する可能性が増すばかりか、子弟らは将来的に多額の寄付提供者となるからだ。瓜瓜氏のような子弟は、大学のために「パイプライン」を築いてくれるため、「こうした機会を逃すのはあまりに惜しい」とホーキンス氏は話す。

また、複数の大学の入学事務担当者らによると、広い人脈を持つ外国人家庭は、自分の子どもを確実に入学させようと日常的にその影響力を行使しようとするという。米テネシー州ナッシュビルにあるバンダービルト大学のダグラス・クリスチャンセン氏は、「この志願者の父親は閣僚だ」とか「母親は名門の出だ」などと書かれた手紙を海外から頻繁に受け取るという。

<担当者4人に1人が選考で圧力を経験>

クリスチャンセン氏は、同大学では、親が有名であることが選考において特別に考慮されることはないとしながらも、志願者の親戚が大学への寄付者となる可能性があるとみなされれば、その志願者に有利に働くこともあると述べた。

南カリフォルニア大学のジェローム・ルシード氏も、エリート層出身の学生が大学にもたらしうる名声を考慮する大学も存在すると指摘した。

公立大学の入学事務局責任者462人を対象に昨年行われた調査では、4人に1人が、理事や寄付金集めの担当者などから特定の学生の入学を認めるよう圧力を受けた経験があると回答している。

また、オンライン業界誌「Inside Higher Ed」が行った調査によると、博士課程を有する私立大学の45%は、寄付集めを担当する部署から圧力をかけられたことがあるとしている。

同調査ではまた、学費や寮費など全ての費用を支払うことのできる留学生の入学を、以前にも増して大学側が希望していることも明らかとなった。

国際教育協会(IIE)によると、近年、米国への留学生数は急増し、約72万5000人となっている。そのうち、約30万人が大学院生。国別では、中国が最も多くの留学生を送り込んでおり、その後にインドが続いている。

今年の新入生数に占める留学生の割合が18%だというワシントン大学で入学事務局の責任者を務めるフィリップ・バリンジャー氏は、選考において志願者の親の影響力は考慮していないと語る。ただ、州からの助成金削減で大学の予算がひっ迫する中、大学の収入や名声を高めるためには、そのような影響力を考慮しなくてはならない時期が来るかもしれないと明かした。

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