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4月の中国輸出入が予想外の大幅鈍化、景気回復力への懸念高まる

[北京 10日 ロイター] 中国税関当局が10日発表した4月の貿易統計は、輸入の伸びが予想外に失速したほか、輸出も予想を下回る水準に鈍化し、中国の景気回復力に対する懸念を高める内容となった。その結果、中国経済が成長を維持するには、政府支出が重要な役割を果たすことになりそうだ。

5月10日、4月の中国貿易統計は、輸入の伸びが予想外に失速したほか、輸出も予想を下回る水準に鈍化した。ロサンゼルスで10月撮影(2010年 ロイター/Lucy Nicholson)

国泰君安証券のアナリスト、JIANG CHAO氏は「輸出、輸入とも、下向きのサプライズとなった。われわれは輸出の伸びが第2・四半期末までに底を打つと予想していたが、通年の貿易見通しを下方修正する必要がありそうだ」とコメントした。

4月の輸入は前年比0.3%増加。ロイターが調査したエコノミスト予想の11%増を大幅に下回り、3月の伸び率である5.3%にも届かなかった。コモディティ価格が前年に比べ大幅に下落したことが、輸入の伸びを実体以上に押し下げた。

輸出も前年比4.9%増と、エコノミスト予想の8.5%増を下回り、3月の8.9%増からも鈍化した。

その結果、貿易収支は184億ドルの黒字となり、黒字幅は予想の85億ドルを大幅に上回ったほか、3月の53億5000万ドルから急拡大した。

陳徳銘商務相は先週、4月の貿易収支は100億ドル前後の黒字になるとの見通しを示していた。

輸出は債務問題を抱える欧州向けが低迷したのに加え、新興国向けも落ち込んだ。

IHSグローバル・インサイトの中国担当チーフエコノミスト、アリスター・ソーントン氏は「輸出が力強い伸びを遂げるほど外部環境は好ましくなく、データを詳細に分析すれば、ユーロ圏に問題があることが分かる。それは予想されていたことだ」とする一方で、「輸入の伸び(鈍化)はさほど予想されておらず、より懸念すべき問題だ。それは国内経済の弱さを示唆しており、まだ持続的な景気回復に向かっていないことを示している」と述べた。

4月のデータでは、アジア諸国からの輸入が落ち込み、民間セクターの最終需要が低迷していることが示される一方、オーストラリアからの輸入や原材料輸入が前年比で着実な伸びを示し、国家主導のインフラ支出が中国経済を支えていることが確認された。

<追加刺激策は必要か>

その結果、投資家にとっては、成長を押し上げるため住宅建設やインフラ投資を進めてきた中国政府が、さらなる刺激策を講じるかどうかが重要な意味を持つことになった。

UBSの中国担当エコノミスト、Wang Tao氏は「現時点では、中国政府がさらなる措置を講じる必要があるかどうか明確に判断する十分な材料はない」と語った。

4月のデータでは、カレンダー調整後ベースで輸出が前月比9.4%、輸入は7.3%拡大。前年比では、輸出が7.2%、輸入は4.8%増加した。そのことは、表面的な数字が示すほど、国内外の需要は弱くないことを示している。

また、今年は旧正月の時期がずれたため、第1・四半期の経済指標に歪みが生じており、今年の景気トレンドを判断する上で第2・四半期のデータが注目を集めている。

みずほセキュリティーズアジアの主任エコノミスト、JIANGUANG SHEN氏は「非常に驚いている。 第1・四半期が底だとは言い難くなった」とした上で、「政府が政策をさらに緩和しなければ、第1・四半期に成長率を押し下げていた要因はすべて第2・四半期に持ち越されるだろう」との見方を示した。

先週発表された購買担当者調査によると、中国の製造業セクターは4月になって回復の兆しを見せており、大手メーカーでは輸出受注が上向き、生産拡大にも弾みがついている。

しかし、中国の輸出動向を占う材料とされる広東省で開かれた貿易フェアでは、輸出受注が前年に比べ2.3%減少。世界的な金融危機が始まって以降、初のマイナスとなった。

2012年第1・四半期は輸出セクターが中国経済全体の成長を圧迫し、純輸出は国内総生産(GDP)を0.8%ポイント押し下げた。

*内容を追加して再送します。

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