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4月として過去最大の貿易赤字、自動車輸出は急回復

[東京 23日 ロイター] 財務省が23日に発表した4月貿易統計速報によると、貿易収支(原数値)は5203億円の赤字となった。赤字は2カ月連続で、4月としては過去最大の赤字幅を記録した。

5月23日、財務省が発表した4月貿易統計速報によると、貿易収支(原数値)は5203億円の赤字となった。横浜で4月撮影(2012年 ロイター/Yuriko Nakao)

輸出が東日本大震災の影響で落ち込んだ前年の反動で自動車中心に回復したが、原油価格の高止まりや原子力発電所の稼働停止に伴う液化天然ガス(LNG)の輸入増加基調が続き、貿易収支全体は前年同月(4777億円の赤字)を上回る赤字となった。

4月としてこれまでの最大の赤字は、第2次オイルショックの影響を受けた1980年4月の5083億円だった。

先行きについて財務省では、輸入の増加基調が当面続くと見込まれることから、「輸出動向を注視する必要がある」(財務省筋)としている。

<対米輸出が42.9%増、反動増や米国景気回復などで>

輸出は前年比7.9%増の5兆5665億円で、2カ月連続で増加した。東日本大震災で落ち込んだ前年の反動で大幅に増加したほか、「米国経済の緩やかな回復で、自動車販売が堅調に推移した」(財務省筋)。

品目別では、自動車が同219.7%増と前年の3倍に急回復した。自動車の部分品(同17.6%増)も増加に寄与。他方、鉄鋼(同12.7%減)が減少した。

地域別では、米国向け輸出が前年比42.9%増と、リーマン・ショック後の反動増となった2010年2月(同50.1%増)以来の高い伸びを記録した。増加は6カ月連続。

一方、中国向け輸出は同7.1%減で7カ月連続で減少した。欧州債務危機による中国経済の減速が影響した。欧州連合(EU)向け輸出も前年比1.9%減で7カ月連続で減少した。

為替レート(税関長公示レート平均)は、1ドル82.31円で対前年比0.7%の円高だった。

輸入は同8.0%増の6兆0868億円で、28カ月連続で増加。原粗油(同27.1%増)や液化天然ガス(同45.7%増)、通信機(同63.3%増)が増加に寄与した。

輸入原油単価は前年比12.6%上昇の6万5774円/キロリットル、ドルベースでは同13.5%上昇の127.0ドル/バレルだった。

ロイターが民間調査機関を対象に行った調査では、予測中央値は4828億円の赤字。輸出は前年比12.7%増、輸入は同10.2%増の予想だった。

みずほコーポレート銀行のマーケット・エコノミスト、唐鎌大輔氏は「自動車だけで輸出をけん引している形になっており、これが持続可能かどうなのかは疑問が残る」と指摘。輸入の状況は変わっておらず、「貿易収支は、ニュートラルとか、小幅な黒字に戻るのも今は厳しい印象だ」としている。

*内容を追加します。

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