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4月鉱工業生産は微増、自動車生産息切れで4─6月は前期比低下に

[東京 31日 ロイター] 経済産業省が31日発表した4月鉱工業生産指数速報(2005年=100、季節調整済み)は前月比0.2%上昇にとどまり、ロイターの事前予測(0.5%上昇)を下回った。

5月31日、経済産業省が発表した4月鉱工業生産指数速報は前月比0.2%上昇にとどまり、ロイターの事前予測(0.5%上昇)を下回った。写真は2010年1月、川崎市で撮影(2012年 ロイター/Toru Hanai)

先行きの生産予測指数は5月が前月比3.2%低下、6月が同2.4%の上昇で一進一退となり、4─6月は前期比0.8%の低下に転じる見通し。復興需要の生産への波及はまだ弱く、エコカー補助金に伴う自動車増産の動きもこの先一服することなどが背景。

経済産業省は生産の基調判断を「生産は持ち直しの動きで推移している」として据え置いた。

<自動車生産のけん引力、早くも息切れへ>

4月の生産は2カ月連続で上昇、出荷も伸びた。生産をけん引しているのは自動車。エコカー補助金の復活で国内販売が増加していることに加えて、北米・欧州向けの輸出も好調。自動車部品の生産も上昇している。生産水準は、3月時点でメーカーが予測していた生産計画を上振れるほど高くなっている。今月はほかに、化粧品など新製品生産を主因に化学も上昇、電気機械もアジア向けにプリント基板向け電気測定器や、中国・韓国・台湾向けの電力変換装置などが伸びた。

一方で生産が振るわなかったのは電子部品・デバイス工業や情報通信機械工業。アジアでのスマートフォンや携帯電話の生産が不調でメモリの生産が落ち込んだほか、汎用マイコンも国内向け生産が低下した。固定通信装置やカーナビなどの生産も振るわなかった。

この先は、自動車をはじめ、全般に生産の増勢は鈍化が予想される。企業の生産計画をもとに作成されている予測指数は4、5月ともに先月と比べて下振れした。

6月は上昇に転じるが、夏場の電力不足を見越して、前倒し生産の計画が織り込まれている可能性もあり、持続的な上昇につながるかは不透明だ。

予測指数を前提にすると、4─6月は前期比0.8%低下が見込まれ、4四半期ぶりの落ち込みとなりそうだ。特に輸送機械の予測指数は、5月、6月連続で低下する見通し。経済産業省では4月の生産が上振れた反動減もあるとみているが、エコカー補助金の終了後の大幅な落ち込みを避ける動きも一部で出ているもよう。

<復興需要いまだ現れず、生産踊り場入り>

国内景気は復興需要や消費好調などが押し上げているといわれているが、4月の生産統計にはさほど表れていない。

民間調査機関からも「電子部品・デバイス、情報通信に加え、鉄鋼業、窯業・土石製品等の従来から復興需要の恩恵を受け生産が伸びやすいとみていた業種の生産が減少するなど、復興需要の高まりが生産へと波及していることを確認するまでには至っていない」(野村証券金融経済研究所)との指摘も出ている。

今後、これらに前向きの動きが出てくれば、生産は増勢を取り戻すことが期待されるが、一方で「エコカー補助金復活の効果が一巡しつつあることや、欧州債務問題の再燃に伴う海外経済の減速と円高進行など、下振れリスクが高まっている点には留意が必要」(大和総研)といった要素もある。

(ロイターニュース 中川泉;編集 宮崎亜巳)

*情報をさらに追加して再送します。

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