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主要国中銀が流動性供給で協調用意、ギリシャ選挙後に備え=G20筋

[ワシントン 14日 ロイター] 20カ国・地域(G20)当局者は14日、17日のギリシャ再選挙の結果を受けて金融市場に混乱が生じた場合、主要中央銀行は市場の安定化と信用収縮の阻止に向け、流動性供給策を講じる用意があると明らかにした。

6月14日、G20当局者は、17日のギリシャ再選挙の結果を受けて金融市場に混乱が生じた場合、主要国中央銀行は市場の安定化と信用収縮の阻止に向けて措置を講じる用意があると明らかにした。アテネで14日撮影(2012年 ロイター/John Kolesidis)

ある高官はロイターに対し「中銀が流動性供給の協調行動を用意している」と語った。

他のG20当局者もこの高官の発言を確認している。

米政府高官は、ギリシャの再選挙により、ユーロ圏債務危機で「次に何が起こるのか決定的な方向性が示されるわけではない」と指摘。

ただ、今週末にはエジプトとフランスでも主要な選挙が行われることから、3件の選挙の結果、市場に著しい圧力がかかった場合に備え、各国中銀は金融システム内に十分な流動性が確実に存在しているよう監視すると述べた。

一方、英国のオズボーン財務相はこの日、英政府とイングランド銀行(中央銀行)が信用逼迫や金融市場の動きに対処するため、協力して新たな金融政策ツールを発動するとの考えを示した。

各国中央銀行による流動性供給に向けたこうした動きは、18─19日にメキシコのロスカボスで開かれるG20首脳会合の大きなテーマになると思われる。各国首脳には財務相も同行する予定で、財務相も18日と19日にディナーやランチ会合を開く予定という。

関係筋によると、ギリシャ選挙に市場が大きく反応した場合、日米欧7カ国(G7)財務相の緊急会合が18日、もしくは19日に開かれる場合もある。こうした場合、G7各国の中央銀行総裁も電話で会合に参加するという。

<市場介入や資本規制の観測も>

各国による最初の対応は、市場の安定確保に向け必要な措置は何でも取るという姿勢を示す声明の発表になるとみられる。

それは通常、金融システムへの流動性供給に向けたテクニカルなステップへのシグナルとなる。各国は既に通貨スワップ枠を設けており、必要が生じた場合に十分なドル資金を引き出すことができる。各国中銀はさらに、レポを通じて追加的な資金を供給することもできる。

為替介入が実施される可能性もあるが、G7による協調介入が実施される可能性は低い。ただ、円やスイスフランといった「安全資産」への資金逃避が加速すれば、日本やスイスが市場介入に踏み切る可能性がある。

国際通貨基金(IMF)は、円はやや過大評価されているとの認識を示し、日本による市場介入を容認する姿勢を示している。

スイスも1ユーロ=1.20フランの上限を維持する姿勢を示しており、ビドマーシュルンブフ財務相や中銀のジョルダン総裁は、欧州債務危機が一段と悪化した場合には資本規制の導入も辞さない考えを示した。

<協調利下げは期待薄>

市場ではギリシャのユーロ離脱につながりかねないギリシャ再選挙の行方に注目が集まっているが、エジプトの大統領選挙やフランスの議会選挙(第2回投票)からも目が離せない。

エジプトの大統領選挙の結果次第では、原油市場が再び混乱する可能性がある。フランスの議会選挙に関しては、左派勝利でオランド大統領が政治基盤を固めることができるかどうかが焦点となる。

各国の中央銀行は信用逼迫や市場のボラティリティーに協力して対処する姿勢を示しているが、協調緩和に踏み切るにはハードルが高い。

前回、各国中銀が協調利下げを実施したのはリーマン・ブラザーズ破綻後の2008年10月で、当時は信用が枯渇し、翌日物金利は4%を上回る水準に急騰。株式市場ではボラティリティ指数(VIX)が過去最高の80以上に達していた。

こうした状況は今のところ起きておらず、VIX指数は上昇したとはいえ24の水準にある。指標となるインターバンク金利も軒並み最低水準にとどまっている。

ウニクレディトのチーフエコノミスト、エリック・ニールセン氏は「今のところ、金融システムには十分な流動性がある」と述べている。

*内容を追加して再送します。

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