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米マイクロソフト、タブレット端末「サーフェス」でアップル追撃へ

[ロサンゼルス 18日 ロイター] 米ソフトウエア大手マイクロソフトMSFT.Oは18日、ロサンゼルスで開催したイベントで、独自開発したタブレット型端末「サーフェス」を発表した。

6月18日、米ソフトウエア大手マイクロソフトは、ロサンゼルスで開催したイベントで、独自開発したタブレット型端末「サーフェス」を発表した。ロサンゼルスで撮影(2012年 ロイター/David McNew)

同社は今秋に携帯端末向け次世代基本ソフト(OS)「ウィンドウズ8」をリリースする予定になっており、サーフェスの投入により、ウィンドウズ8の需要に大きな弾みをつけるとともに、タブレット端末市場で独走中の米アップルAAPL.O製「iPad」を追撃したい考え。

マイクロソフトは過去37年間、パソコンメーカーにウィンドウズを提供するビジネスモデルを収益の柱としてきたが、今回の発表はそのモデルからの脱却を意味する。世界最大のソフトウエア会社である同社が、現在は協力関係にある韓国のサムスン電子005930.KSや米ヒューレット・パッカード(HP)HPQ.Nといったハードウエア企業と直接競合することにもなる。

しかし、近年のアップルの成功は、ハードとソフト両面からのアプローチが利益を生み出すことを物語っている。マイクロソフトのスティーブ・バルマー最高経営責任者(CEO)は同日、「ウィンドウズ8」を公開した際も、「何も包み隠したくはなかった」と強調した。

サーフェスは、英ARMホールディングスARM.Lのプロセッサーを搭載した機種と、米インテルINTC.Oのプロセッサー搭載した上級機種とがあり、ともに「ウィンドウズ8」を搭載している。

ARMのプロセッサーを搭載した機種はウィンドウズ8のリリース時期に合わせて発売される。アップルの新型「iPad」よりも若干重いが、薄くなる。画面の大きさは10.6インチ。メモリーの記憶容量は32ギガバイト、もしくは64ギガバイト。

インテルのプロセッサーを搭載した機種はより重く厚くなるが、メモリーの記憶容量は64ギガバイト、もしくは128GBに増える。ARM機種の発売から3カ月遅れで発売される。

価格などの詳細は明らかにされていない。

サーフェスの仕様に対し、業界の専門家は概して好意的な印象を受けたようだが、ヒットが確実な商品になるかどうかについては、否定的な見方も出ている。

調査会社フォレスターのアナリスト、サラ・ロッドマン・エプス氏は「iPadキラーにはならないと思う。ただ、ポテンシャルは大いにある」と指摘。そのうえで「マイクロソフトの説明は不完全だった。ハードウエアの開発は強調されたが、同社特有の資産であるサービスについての説明はなかった」と語った。

イベントでは、同社のゲーム機「Xbox」コンテンツとの連携に関する言及はなく、期待に反する結果となった。また、昨年買収したインターネット電話会社スカイプのサービスや、事業提携関係にある米書籍販売チェーン最大手バーンズ・アンド・ノーブルBKS.Nの電子書籍端末「ヌーク」との連携についての発表もなかった。

*内容を追加して再送します。

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