[アテネ 24日 ロイター] ギリシャ政府によると、サマラス新首相と新政権の財務相に任命されたラパノス氏が、2人とも健康問題を理由に28―29日の欧州連合(EU)首脳会議を欠席する見通し。今回のEU首脳会議では、ギリシャが国際社会に対し、救済条件の緩和を要請する予定だった。
サマラス首相は23日に目の手術を受けた。ラパノス次期財務相は22日、財務相就任の宣誓を行う前に、嘔吐、激しい腹痛、目まいを訴えていた。
ギリシャ政府スポークスマンによると、EU首脳会議には、サマラス首相らに代わってアブラモプロス外相とザニヤス暫定内閣財務相が出席する。
また、EU、欧州中央銀行(ECB)、国際通貨基金(IMF)で構成する「トロイカ」は、25日に予定していた調査団のアテネ訪問を延期することになった。
「トロイカ」当局者はサマラス首相およびラパノス次期財務相と会談し、支援条件としてギリシャに求めている改革の状況について調査する計画だった。
IMFのスポークスマンは、欧州局デピュティディレクターのポウル・トムセン氏のアテネ訪問を延期すると発表。新たな日程は未定としている。
EUスポークスマンも、「トロイカ」のアテネ訪問が延期されたことを確認した。
ギリシャ政府スポークスマンによると、サマラス首相は網膜の問題で手術を受けたが、手術は成功し、25日に退院する予定。「サマラス首相は、旅行を取りやめ、2―3日静養するよう医師から指示された」と述べた。
病院側は、サマラス首相の状態について「良好で回復している」と明らかにした。
財務相に正式就任する直前に入院したラパノス氏について、医師は23日に、検査を受けたが容態は落ち着き、回復していると述べていた。それ以上の詳細については明らかにされていない。
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