[カイロ 24日 ロイター] エジプトの選挙管理委員会は24日、前週末に行われた大統領選挙の決選投票で、イスラム穏健派「ムスリム同胞団」系で自由公正党党首のムハンマド・モルシ氏が、アハメド・シャフィク元首相を得票率で3.5%ポイント、票数で90万票近くの大差をつけて下したと発表した。
開票結果によると、モルシ氏の得票率は51.73%で、シャフィク氏の得票率は48.27%だった。
シャフィク氏は1年4カ月前に崩壊したムバラク前政権で最後の首相を務めていた。
ただ、エジプトではムバラク政権崩壊後に実権を握り、暫定統治に当たっていた軍が大統領への最終的な権限移譲を渋っており、ムスリム同胞団の幹部は民政移管への道のりは始まったばかりだと表明した。
軍最高評議会は先週、大統領の権限を縮小する改正憲法令を発表。大統領に軍と密接に協力して行政を行うよう求めた。
米国などの西側諸国はモルシ氏の勝利を祝福し、同氏に対してムバラク政権崩壊後に進んだ経済や社会の分裂の修復を急ぐよう呼び掛けている。
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