[ベイルート 5日 ロイター] シリア反体制派などが4日明らかにしたところによると、同国政府軍の精鋭部隊である共和国防衛隊の将官がトルコに亡命した。事実であれば、政権中枢で最も地位の高い人物の離反となる。
トルコに逃れたのはマナフ・トラス氏で、父親はアサド大統領の父親の政権下で30年にわたって防衛大臣を務めた。トラス氏本人のコメントは得られていないが、反体制派筋はロイターに対し、同氏が離反したと述べたほか、政府の治安部隊に近いニュースサイトも、当局者の話として、同氏が現在トルコにいると伝えた。
トラス氏はイスラム教少数派のアラウィ派が支配する政権内では珍しいスンニ派で、同氏の離反は財力を持つスンニ派の間でアサド大統領への支持が低下していることの表れともみられる。
親政権の同サイトによると、治安当局者は「彼の離脱は何も意味しない」と語り、影響は少ないとの考えを示したという。
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