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今年の日本成長率予想は2.5%、欧州危機など下方リスク=IMF

[ワシントン 1日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)は1日、日本経済は前年の東日本大震災の被害から回復しつつあり、2012年の成長率は2.5%になるとの予想を示した。ただ、欧州債務危機と中国の成長鈍化による下方リスクは存在すると警告した。

8月1日、IMFは、日本経済が前年の東日本大震災の被害から回復しつつあり、2012年の成長率は2.5%になるとの予想を示した。都内の港湾施設で7月撮影(2012年 ロイター/Yuriko Nakao)

IMFは日本経済に関する年次報告書で、対国内総生産(GDP)比率にして125%を超える公的債務、高齢化社会、低成長、デフレの各問題に対処するためには広範な構造改革を実施する必要があると提言。「公的債務の削減が最優先事項だが、低成長、根強いデフレ、急速に進んでいる高齢化社会などの要因により、達成は困難になっている」との見方を示した。

成長率見通しについては、GDPの1.5%に達する震災復興予算、および強い消費需要により、2012年は2.5%程度になるとの予想を示した。

ただ、2013年は復興予算の減少により、1.5%に減速すると予想。短期的には「欧州問題の深刻化、もしくは中国経済の予想を上回る鈍化」により、日本の輸出と経済成長には明らかな下方リスクが存在すると指摘した。

金融システムについては、東日本大震災、および前年のタイの洪水があったにもかかわらず、引き続き安定していると評価。日本の銀行の欧州周辺国に対するエクスポージャーの規模も小さいとした。ただ、「欧州主要国との金融上の関係を通した間接的なエクスポージャーはかなりの規模になる」と指摘した。

中期的には、世界的に景気が低迷するなか、主要な構造改革の進展が遅れれば、日本は「公的債務の悪化に拍車をかける低成長とデフレに苦しみ続ける」と警告した。

消費税率引き上げについては、現在5%となっている税率を2014年4月に8%、2015年10月に10%に引き上げる法案を成立させることは、政府が財政改革に対するコミットメントを示し、投資家の信頼を維持するうえで「重要」との考えを示した。

しかし、公的債務の対GDP比率を引き下げるには増税以外にもさらなる措置が必要とし、歳出抑制と歳入増を図ることにより、向こう10年で財政を10%引き締めることを目標とするよう提言した。

ただ、急激な緊縮財政措置は慎重に導入されなければ成長が損なわれる恐れがあるとの認識を示し、例えば女性の労働参加率の引き上げ、高齢者の雇用促進、移民受け入れの増加など、実現可能性の高い労働市場改革などから着手するよう提案した。

通商問題については「アジアと欧州の主要貿易相手との質の高い自由貿易協定(FTA)を追求し、環太平洋連携協定(TPP)に参加するとの当局の方針は、サービス部門と農業部門における地域的な融合の加速に寄与する」とした。

また為替については、不安定または無秩序な市場の状況に対応するために介入を用いうるものの、日本は引き続き為替レートが市場によって決定されることを許容すべきとし、介入を容認する姿勢を示した。

*内容を追加して再送します。

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