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7月の中国貿易統計、輸出が1%増に急減速

[北京 10日 ロイター] 中国税関当局が10日発表した7月の貿易統計によると、輸出は前年同月比1.0%増加した。伸び率は市場予想の8.6%を大きく下回り、6月の11.3%から急速に鈍化した。

8月10日、中国税関当局が発表した7月の貿易統計で、輸出は前年同月比1.0%増と伸び率が急減速。写真は武漢のコンテナ港で9日撮影(2012年 ロイター/Darley Shen)

輸入は同4.7%の増加で、これも予想の7.2%を下回った。6月の輸入は6.3%増だった。

貿易収支は251億ドルの黒字。予想は343億ドルの黒字、6月の黒字は317億ドルだった。

輸出の1%増は1月以来の低水準で、輸入の4.7%増は4月以来の低水準。

輸出の落ち込みは、中国の2大輸出市場である欧州と米国の需要減少が響いている。欧州連合(EU)への輸出は16%以上減少した。

中国では今回の貿易統計も含め、低調な経済指標の発表が相次いでおり、景気てこ入れに向けた中国政府の新たな対策を予想する声が強まっている。

CCBインターナショナル(香港)の中国担当エコノミスト、バニー・ラム氏は「中国も世界経済の減速の影響から逃れることはできない」と述べ、早ければ今週末にも預金準備率の引き下げがあるとの見方を示した。

貿易統計の発表直前、中国の高虎城・商務次官は記者団に対し、貿易の伸び率目標10%の達成が今年下半期には困難に直面するとの見通しを示した。商務省は7月には、この目標の達成に自信を示したばかりだった。

台湾当局は7日、7月の輸出が5カ月連続で減少したと発表した。中国向け輸出は前年比で11.0%減少。米国向けは20.0%減少、欧州向けは14.4%減だった。

また韓国政府が1日発表した7月の輸出は前年同月比8.8%減と、約3年ぶりの大幅な減少を記録した。

9日に発表された中国の7月の鉱工業生産は市場の予想に反して伸び率が前月から鈍化し、3年超ぶりの低水準となった。胡錦濤国家主席と温家宝首相は既に年後半に政策の「微調整」を強化して経済を支援する方針を示しているが、一連の指標を受け、さらなる政策緩和や景気支援措置を迫られるとの見方が広がっている。

IHSグローバルインサイト(北京)のエコノミスト、XIANFANG REN氏とアリステア・ソーントン氏は顧客向けリサーチノートで「輸出セクターは予想以上に減速しており、現在の政府の対策はかなり不十分だと言える」と指摘している。

関係者の間では、工場が在庫を積み増している可能性を踏まえ、輸入の伸びが持ち直しているとの見方もあった。実際、7月の製造業購買担当者景気指数(PMI)では製造業が安定しつつあることが示された。ただ同時に、国家統計局のPMIでは新規輸出受注指数が11月以来の大幅な落ち込みとなり、海外需要が依然弱いことが明らかになった。

中国政府は昨年秋以来、「微調整」と称して景気対策を講じ、利下げや銀行融資拡大、インフラプロジェクト打ち出してきた。ただこれまでのところ、景気減速の流れを明確に止めるには至っていない。

米キャタピラーCAT.Nが中国で生産した建設機械の輸出開始を発表、香港の大手商社利豊0494.HKの上半期営業利益が22%減となるなど、企業ニュースも中国経済の低迷ぶりを示している。

中国商務省は先月、今年の貿易の伸び率目標10%の達成に自信を示した。ただ、陳徳銘商務相はこれより先、「うまくいけば」目標の達成は可能と発言している。

*内容を追加します。

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