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シャープ、サムスンやソニーに大型液晶パネル供給=関係筋

[東京 24日 ロイター] シャープ6753.Tが、テレビ用大型液晶パネルを韓国サムスン電子005930.KSとともに、米国ビジオ(カリフォルニア州)とソニー6758.Tに出荷していることが明らかになった。複数の関係筋がロイターの取材に答えた。

8月24日、シャープが、テレビ用大型液晶パネルを韓国サムスン電子などに出荷していることが明らかになった。写真は同社のロゴ。2009年1月撮影(2012年 ロイター/Steve Marcus)

大型液晶は、堺工場(大阪府堺市)で生産。関係筋によるとパネル外販は7月以降に拡大。シャープはサムスンから直接受注したが、ビジオとソニーは、台湾の鴻海精密工業2317.TWを経由して注文を受けた。鴻海はビジオとソニーの液晶テレビの製造を受託しており、シャープは鴻海との提携効果で堺工場の稼働率を引き上げることにつなげた格好。

これにより7―9月期の堺工場の稼働率は、会社計画の8割に近い水準を維持できる見通し。シャープは、10―12月期の堺工場の稼働率を8―9割に高める計画だが、別の関係筋によると、10―12月期の稼働も高水準を維持するため、シャープは中国の液晶テレビメーカーの受注拡大を目指している。年末商戦を前に、鴻海が別のテレビメーカーを注文を取り次ぐ可能性も高いという。

シャープの広報担当者は「外販先の名称は発表していない。ただ、堺工場は7月から稼働率を高めており、今は8割程度になっている」とコメントした。

<稼働率引き上げ、在庫増の懸念も>

シャープは、堺工場の運営会社「堺ディスプレイプロダクト(SDP)」について、鴻海の郭台銘(テリー・ゴウ)董事長(会長)らの出資を受けて今月11日から連結子会社から外し、持分法適用会社化した。SDPの出資比率は、シャープと鴻海がそれぞれ46.4%。

両社の提携で、堺工場で生産する液晶パネルの半数ずつを引き取ることとしているが、市場では「両社で半数を引き受けると言っても、テレビメーカーからのパネルの実需がなければ稼働率は上がらない」(外資系証券)との指摘もあったものの、パネル供給先が明らかになったことで安定稼働が期待できそうだ。

ただ、4―6月期の堺工場の稼働率は約30%にとどまった。大量の液晶パネル在庫の処理を優先したことが要因。シャープにとっては、今後も液晶パネルの在庫削減は、稼働率引き上げに優先する課題で、6月末の棚卸資産5137億円は来年3月末までに4000億円に圧縮する計画。テレビメーカーのパネル需要を超える稼働を行えば在庫増につながるため、稼働引き上げには慎重な判断が強いられる側面もある。

一方で両社は、鴻海がシャープ本体に9.9%を出資する条件の見直し協議に入っている。1株550円で669億円を出資する条件は、出資価格が株価に合わせて見直される見通しで、鴻海側は8月末までに共同声明を発表する予定としている。

台湾当局者によると、テリー会長は来週、台湾・元副総統の蕭万長(Vincent Siew)氏をはじめとする経済団体とともに訪日し、30日にシャープ堺工場(大阪府堺市)を訪れる予定。

(ロイターニュース 村井令二 ティム・ケリー;取材協力 長田善行;編集 田中志保)

*内容を追加します。

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