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中国経済の不確実性を注視、生産・物価の下振れ警戒=日銀総裁

10月5日、白川方明日銀総裁は、金融政策決定会合後の記者会見で「中国経済の先行きは不確実性が大きい」と指摘した。8月撮影(2012年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 5日 ロイター] 白川方明日銀総裁は5日、金融政策決定会合後の記者会見で「中国経済の先行きは不確実性が大きい」と指摘、欧州や中国など海外経済が日本の景気を下押しする可能性を警戒した。

会合には強力な金融緩和を求める前原誠司経済財政相が出席したが、同氏が提唱する日銀による外債購入には慎重な姿勢を強調した。

白川総裁は、日本の最大の輸出先ある中国経済の現状を「素材など在庫調整圧力が増し減速感強い状況が長引いている」と指摘。「(投資の)過剰問題を克服し、高成長から中成長に移行できるか」注視すると強調した。さらに、会合では日中関係の悪化の影響をめぐり議論があった点を明らかにし、「日中両国は重層的な相互依存関係にあり、今後の展開や経済面への影響を注意深く見る必要」があるとした。

日銀が政策判断で重視している生産については、「7─9月は海外経済の減速により、季節調整の歪みを考慮した実勢ベースで前期比マイナス」との見方を示し、海外経済の減速により「企業が設備投資を見送る動き出ないか注意していく」と述べた。製造業の悪化が消費や雇用など現在は堅調な非製造業に波及する可能性を注視するとした。

日銀は同日の決定会合で政策を据え置いたが、総裁は「景気・成長率を下方修正すれば、物価も下方修正することとなる」と述べ、今月30日の決定会合でまとめる「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で、2012年度などの経済成長率と物価上昇率を引き下げる可能性を示唆した。また「為替動向の経済・物価への影響を政策運営で考慮する」とし、急激な円高に対しても追加緩和を辞さない姿勢を改めて示した。

ただ、「物価の見通しと金融政策が機械的に対応しているわけではない」とも述べ、物価目標の達成時期が後ずれ観測による過剰な追加緩和期待が市場に醸成されないよう警戒した。

現在1%としている消費者物価上昇率の目標を2%以上に引き上げるべきとの議論については、「長期金利が反転上昇し、国債を保有する金融機関に影響を与える」と警戒した。

5日の会合には、前原経済財政相が政府代表の担当閣僚として2003年の竹中平蔵氏以来、9年ぶりに出席。白川総裁は、同相が自らの考えを披露したことを明らかにし、「私も大臣の考えとして受け止めた」と語った。前原氏は持論で日銀による外債購入を提唱しているが、総裁は「現在の議論は円安誘導が目的」であると指摘。城島光力財務相などの発言を並べ、「慎重な検討が必要というのが政府の解釈」だとし、自身も外債購入に慎重な姿勢を示した。

(ロイターニュース 竹本能文、伊藤純夫;編集 久保信博)

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