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国際金融システムへの信頼感、「非常にぜい弱」=IMF報告

[東京 10日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)は10日、金融安定性報告書(GFSR)を発表。欧州政策当局者に対し、金融・財政面でユーロ圏の統合を深化させ、国際金融システムにおける早急な信頼回復を促した。

10月10日、国際通貨基金が欧州政策当局者に対し、金融・財政面でユーロ圏の統合を深化させ、国際金融システムにおける早急な信頼回復を促した。都内で9日撮影(2012年 ロイター/Toru Hanai)

IMFは9日、世界経済成長率予測を下方修正した。下方修正は4月以降で2回目。米欧政策当局者に、経済問題にきちんと対応しなければ景気悪化が長引くと警告した。

GFSRではユーロ圏の債務危機は主な脅威と指摘。世界の金融安定性へのリスクは過去6カ月に高まり、信頼感は「非常にぜい弱」と述べた。

「政策当局者がすでに数多くの重要な措置を講じたにもかかわらず、この課題は依然、危ういほど不完全。ユーロ圏は、資本逃避、分裂懸念、景気悪化という下方スパイラルに直面している」とし「2012年4月のGFSR以降、金融の安定性へのリスクは高まり、国際金融システムに対する信頼感は非常にぜい弱になった」と指摘した。

欧州中央銀行(ECB)は9月、新たな国債買い入れプログラムの実施を発表した。IMFは、それでも欧州周辺国市場への民間投資家の信頼感は依然欠如しており、銀行や企業の中核債務はなお高水準で、いかなる回復も脅かしていると指摘した。

IMFは4月の同報告書で、欧州銀行が2年間に減らすリスクエクスポージャーを2兆6000億ドルと試算していたが今回、ユーロ圏の危機対応の遅さは、4月の試算よりも2000ドル増え2兆8000億ドルになることを意味するとの見解を示した。

欧州政策当局者が銀行監督の一元化という約束を果たさず、周辺国が財政健全化のためのプログラムを遂行しなければ、その代償は一段と重くなり、4兆5000億ドルの資産が失われ、雇用や投資にさらなる悪影響を及ぼすとの見方を示した。

ユーロ圏からのリスクが、すでに成長が減速している新興国に波及する可能性も指摘。ユーロ圏関連エクスポージャーや対外債務残高を踏まえ、中・東欧諸国が金融ショックに最も不安定になりやすいと述べた。

財政問題を抱える米国と日本については、今はユーロ圏危機を背景とする質への逃避の受け皿になっているが、中期的に財政健全化への一段の取り組みが必要と指摘。

「過去数年の主な教訓は、市場で信用不安が台頭するよりかなり前もって不均衡に対処する必要があるということだ」と述べた。

*内容を追加して再送します。

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