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9月の中国CPIが鈍化、PPIは7カ月連続低下

[北京 15日 ロイター] 中国国家統計局が発表した9月の消費者物価指数(CPI)は前年比1.9%上昇し、上昇率は8月の2.0%から鈍化した。中国当局にとって、成長を押し上げるため政策をさらに緩和する余地が生まれる形となった。

10月15日、中国国家統計局が発表した9月の消費者物価指数(CPI)は前年比1.9%上昇し、上昇率は8月の2.0%から鈍化した。写真は2010年10月撮影(2012年 ロイター)

9月の生産者物価指数(PPI)は同3.6%低下した。PPIがマイナスとなったのは7カ月連続で、当面はCPIも穏やかな水準で推移する可能性が示された。

ロイターがまとめたエコノミスト予想はCPIが前年比1.9%上昇、PPIは同3.6%低下で、予想と一致した。

前月比ではCPIが0.3%上昇し、予想の0.4%上昇を下回った。

前月比のPPIは0.1%低下した。

CPI上昇率は政府の年間のターゲットである4%を大幅に下回っており、景気支援策を打つ余地を残す形となった。18日発表の第3・四半期国内総生産(GDP)は、7四半期連続の景気減速が予想されている。

ANZ(上海)のエコノミスト、ZHOU HAO氏は「インフレデータに驚きはほとんどない。(インフレの落ち着きは)食品価格の下落が主因だ。金融政策に関して言えば、政策をさらに緩和する余地はもう少しありそうだ。輸出は安定の兆しを見せているが、中国経済は依然として多少の緩和策が必要だ」と述べた。

中国人民銀行は6月以降利下げを2度、預金準備率は昨年11月以降3度引き下げているが、さらなる金融緩和を予想する声が多い。

CPIの鈍化とPPIの低下は、中国経済が依然、世界経済減速の影響から抜け出せずにいることを示している。中国の今年の成長率は、1999年以来の低水準となる見通し。

中国人民銀行の易綱副総裁は先週、国際通貨基金(IMF)・世銀総会の関連の講演で、中国の今年のインフレ率は2.7%前後、成長率は7.8%前後との見通しを示した。一方、過去2年余り過熱抑制につとめてきた不動産価格に再び上昇の兆しが見られることがジレンマになっていると述べた。

ING(シンガポール)のアジア調査責任者ティム・コンドン氏は、週末に発表された9月の中国貿易統計に触れ、「輸出の大幅改善に加え、貨幣流通量と信用の伸びが緩やかに加速していることが、現政権にさらなる金融緩和を踏みとどまらせる」と指摘。11月の中国共産党の党大会後に発足する新体制は緩和余地を拡大し、緩和に踏み切るとの見方を繰り返した。

国泰君安証券(上海)の首席マクロ経済アナリスト、JIANG CHAO氏は「9月のCPIとPPIの数字は、金融政策と経済全般の勢いという両方の点で良いニュースだ」と評価。「今後数カ月CPIは低水準にとどまる見通しで、10月のCPIも2%以下にとどまる可能性がある。人民銀行は、比較的緩やかな金融政策を行うことができる。PPIは前月比0.1%低下し引き続きマイナスとなったが、8月より緩やかな落ち込みとなった。このことは、企業の在庫調整が終わりつつあることを示しており、今後数カ月で景気はさらに安定するだろう」と述べた。

IHSグローバル・インサイト(北京)のシニア中国エコノミスト、アリスター・ソーントン氏は「成長は今のところ横ばい。景気の勢いや政策支援についての具体的な手がかりを探すならば、共産党大会後まで待つ必要がある」と指摘する。

中国当局者は値上がりが続く賃金と豚肉の2項目の動向に注目するとみられる。ただ、石油・コモディティの国際価格が前年比横ばいあるいはマイナスとなっていることは、当局の緊張感を和らげる方向に働いている。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(香港)の中国エコノミスト、Ting Lu氏は「世界最大のコモディティ輸入国である中国はこうした交易条件の改善の恩恵を受ける可能性があり、多くの中国企業の利益が改善する可能性がある」と指摘する。

*情報をさらに追加して再送します。

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