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「サンディ」、米経済への影響は短期的で深刻化しない見通し

[ワシントン/ニューヨーク 29日 ロイター] 大型ハリケーン「サンディ」は米国本土を直撃する過去最大級の嵐となっている。ただ被害は深刻でも、経済への影響は短期にとどまるとみられている。

10月29日、大型ハリケーン「サンディ」は米国本土を直撃する過去最大級の嵐となっている。ただ被害は深刻でも、経済への影響は短期にとどまるとみられている。 写真はニューヨークで撮影(2012年 ロイター/Adrees Latif)

エコノミストは、経済活動の休止による影響は復旧作業により相殺されるとみている。ニューオーリンズに甚大な被害をもたらした2005年の「カトリーナ」も、米経済に長期的影響は及ぼさなかった。

ただ、サンディにより非常事態を宣言した州は10にのぼっており、最終的には中立になるにしても、第4・四半期の国内総生産(GDP)に影響を与える可能性はある。

ムーディーズ・アナリティクスのチーフエコノミスト、マーク・ザンディ氏によると、ニューヨークからワシントンにかけての域内総生産は約2兆5000億ドルで、生産活動が止まれば1日あたり約100億ドルの生産が失われる。

メリーランド大学のピーター・モリシ氏は、サンディによる経済損失は350億─450億ドルと予想されるが、その後の復旧作業による支出は最大で360億ドルに達する可能性があると指摘した。同氏によると、昨年のハリケーン「アイリーン」による被害額は約200億ドル。

災害リスク評価会社EQECATは29日、サンディによる推定被害額について、経済損失額は100億─200億ドルとの試算を明らかにした。

カトリーナによる被害総額は1000億ドル超との見方がほとんどで、米経済成長は減速したもののその後急速に回復した。

2012年第3・四半期の米GDPは2%増で、改善はしたものの以前弱い数字にとどまっている。アナリストからは、小売り売上高が年末にかけて影響を受けるとの指摘も聞かれた。

ハリケーンで買い物客が外出を控え、小売り業者が大きな影響を受けることは必至。ただ、ハリケーンに備えた買い物や防災用品の購入で最終的な影響は軽減される可能性がある。

ただ、フィラデルフィアのコンサルティング会社、プラナリティクスのシニア・バイスプレジデント、エバン・ゴールド氏は、今回のハリケーン到来時期がホリデーシーズン近くだったことに着目。「この地域の消費者が防災用品の購入や後片付けに多額の出費を余儀なくされれば、それが年末の買い物に影響する」と警告した。

エコノミストの間で共通しているのは、今後数週間の経済統計はさらに予想が難しくなるとの見方。特に週間の新規失業保険申請件数やチェーンストア売上高は影響が大きくなる公算が大きい。ザンディ氏は「10月の小売売上高、自動車販売、鉱工業生産は変動が大きくなるだろうが、11月と12月に回復する」との見方を示した。

「レストランは影響を受けるだろうが、食料品店は恩恵を受ける。スーパーの売り上げが落ち込んでもオンラインショッピングは急増するだろう。ただ製油所や携帯電話の基地局、鉄道、港湾や空港など主要インフラに影響が出たら、経済損失は甚大で回復が難しくなる」という。

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