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「サンディ」の死者40人に、NY市に大きな被害

[ニューヨーク 30日 ロイター] 米東海岸を襲ったハリケーン「サンディ」は、ニューヨーク市やニュージャージー州で大きな被害をもたらし、東部一帯で800万世帯・事業所が停電となっている。

10月30日、米東海岸を襲ったハリケーン「サンディ」は、ニューヨーク市やニュージャージー州で大きな被害をもたらし、東部一帯で800万世帯・事業所が停電となっている。写真はニューヨーク州で撮影(2012年 ロイター/Lucas Jackson)

今回のハリケーンによる死者は米東部などで40人におよび、このうち18人はニューヨーク市内となっている。保険会社は損害の算定を開始した。

今回の保険でカバーされる損失額は最大150億ドルとなり、米市場でのハリケーン被害としては史上3番目になるとの試算もでている。これには洪水による住宅や地下鉄、トンネルへの被害を含んでおらず、保険請求額はさらに膨らむ可能性もある。

サンディは勢力を弱めながらペンシルベニア州南部を西に向けて進んでいる。

ワシントンやボストン、フィラデルフィアなどの被害は相対的に小さく31日には通常の状態に戻る見通し。一方でニューヨーク市やニュージャージー州の大部分では復旧に少なくとも数日かかるとみられている。

ニューヨーク市では低地の多くが浸水、市内を走る地下鉄のトンネルも浸水被害を受けた。ブルームバーグ市長は、同市で史上最悪の暴風として、地下鉄は4―5日間運休するとの見通しを示した。ニューヨーク市の高波は4.2メートルにもおよび、1960年のハリケーンで記録した3メートルの記録を破った。

クイーンズ区では火災が発生したが洪水のため消火が阻まれ、50軒が焼け落ちた。

市内では依然として65万人が停電の影響を受けている。

マンハッタンではハドソン川とイースト川に沿った地域や南端部のバッテリー公園が浸水被害を受けた。マンハッタン南部では停電が4日間続く可能性がある。

首都ワシントンでは30日も連邦機関は閉庁となったが31日には再開される予定。東部の多くで休校となった学校も31日には再開する見通し。

大統領選にも影響し、オバマ大統領は遊説を中止し31日にはニュージャージー州を訪れ、クリスティ知事とともに被災地域を視察する。ロムニー候補を強く支持している共和党のクリスティ知事は、ハリケーンへの連邦政府の対応を称賛した。大統領はニューヨーク州とニュージャージー州に非常事態宣言を発令した。

両候補とも29、30日と選挙戦を一時停止したが、ロムニー候補は31日にはフロリダ州に遊説を予定、オバマ大統領も11月1日には再開する見通し。

*情報を更新し、写真を差し替えて再送します。

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