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イオンがカルフールのマレーシア事業を151億円で買収、国内2位へ

[パリ/東京 31日 ロイター] 仏小売り大手カルフールCARR.PAは31日、マレーシア事業をイオン8267.Tに売却したことを明らかにした。イオンは1億4700万ユーロ(約151億円)で全株式を取得する。

10月31日、仏小売り大手カルフールが、マレーシア事業をイオンに売却したことを明らかにした。都内のイオン店舗で6月撮影(2012年 ロイター/Issei Kato)

カルフールのマレーシア法人の価値は、債務も含めて2億5000万ユーロ(3億2395万ドル)相当。債務も含めて、イオンが引き受ける。

カルフールマレーシアは都市部を中心にハイパーマーケット26店舗を展開する同国4位の存在。2012年6月期の売上高は4億ユーロ。一方、イオンは、総合スーパー(GMS)25店舗、スーパーマーケットを4店舗の計29店舗を展開しており、同国3位。両社計で売上規模は約1220億円となり、同国2位のポジションとなる。

イオンは「出店スピードを加速させ、2020年までに100店舗体制を構築する」としている。

カルフールのプラサ最高経営責任者(CEO)は、業績低迷を受け、これまでの事業戦略を見直し、主要市場に経営資源を集中し、債務削減を進めている。マレーシア事業の売却もその一環。

一方、イオンは、2013年までの中期経営計画で、アジアシフト、都市シフト、シニアシフト、デジタルシフトを柱として打ち出している。アジア市場については、モータリゼーションの進展に伴いニーズが高まるショッピングセンター(SC)をはじめとして、GMS、スーパーマーケット、金融など、グループ一体となって事業を進めている。

アジアでの展開を強化するため、11月1日にはASEAN(東南アジア諸国連合)地域のグループ事業を統括する「アセアン本社」をマレーシア・クアラルンプールでスタートさせた。すでに、今年3月から北京で中国本社が活動を始めており、日本・ASEAN・中国の3本社体制を確立させた。

カルフールはマレーシア事業の売却について声明で「中核事業に再び焦点をあて、強固に確立した地位を確保している成熟国や、成長の可能性が高い新興国市場に経営資源を振り向ける戦略の一環」と説明した。

カルフールは最近、南米コロンビアの店舗をチリの小売り大手センコスッドCEN.SNに売却することで合意。また年内にシンガポールから撤退する方針。

プラサCEOは、ブラジルと中国での事業は維持する方針を示している。アナリストは、カルフールがインドネシア、トルコ、ルーマニア、台湾からも撤退すると予想している。

*情報を追加して再送します。

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